新宿から場所をかえて

吉祥寺へ🚃


ずっと気になってた映画でロングラン上映してたので、この機会にと

【街の上で】



今泉力哉監督
共同脚本…漫画家の大橋裕之

オール下北沢ロケで
馴染みの風景や店が出てくる

なんと言っても出てくる女性たちの魅力的なことラブ
そして、主演の若葉竜也さんの街に溶け込んでて、そこにいることが当たり前であり
日常なんだと!

会話が台詞とは思えないぐらいな自然な感じだし、リアル
それに間のとり方など
男女の会話のやり取りは、今泉力哉節だなと感じた







荒川青……若葉竜也
川瀬雪……穂志もえか
城定イハ……中田青渚
田辺冬子……古川琴音
高橋町子……萩原みのり

間宮武……成田凌

(あらすじ)
①下北沢に暮らす荒川青は別れた彼女・川瀬雪をひきずっている。雪が浮気して、全部して、さらには『別れたい』と言われたのだ
浮気相手が誰なのか問いただすも教えてくれない雪
『絶対に別れない』という青に
『じゃ、それでいいよ』と雪
『私は別れたと思ってその人とちゃんとつきあう。青はまだ私とつきあってるって言い続けていいよ』と
『斬新すぎるわ』唖然とする青だった。


②青は古着屋で働いている
暇な時はいつもレジで本を読んでいる。
店に来た若い男女が青の前で揉めた
どうやら2人は恋人ではなく、彼には好きな人がいて、彼が告白しにいく時の服を彼女が選ぶと言ったらしい
彼女は彼のことが好きなのに、だ。
それを彼も知っているのに、だ。
みんな色々うまくいかないものだなと青は思った


③雪のことを思いながらも毎日を過ごす青
ライブを見に行ったり古本屋に行ったり、行きつけの飲み屋に行ったり。
それでもずっと雪のことは忘れられずにいた
今は電話やメールをしても返ってこない
飲み屋のマスターに『雪の浮気相手、知ってる?』と聞いても、知らないとはぐらかされ、それどころか、マスターにはたまに雪から連絡があるらしく、『青さ、より戻そうしか言わないんでしょ?もうそういう嫌われるようなことしない方がいいって』と諭される

④出勤前に古本屋で本を物色している青
古本屋の店員の田辺に
『荒川さんって、昔、音楽やってたって本当ですか?』と聞かれる青。
青にとってそれはとてもセンシティブで恥ずかしいことだったので、『まあ』と曖昧に答える
田辺はさらに『どんな曲を作っていたんですか?』と聞いてきたので、
青は『チーズケーキの味が失恋の辛さと云々』と答えていたら、ちょうど来客があり
会話が途切れた。青は逆に田辺に聞いた
『田辺さんって、かわなべさんとできてたって、ほんと?』
かわなべさんとは、今は亡き古本屋の店長で既婚者であった人。田辺は不機嫌になって、カウンターの奥に引っ込んでいってしまった。

⑤古着屋に戻った青は謝罪しようと古本屋に電話をかける。しかし、その電話は留守電になり、録音テープに吹き込まれた故・かわなべさんの声が聞こえた。
『現在、留守にしております。ピーっという発信音がしましたら…』少し感慨深い気持ちになる青


⑥お昼ご飯を食べに行ったカフェ
窓の外では工事が行なわれている。店長が青に話す
『かわなべさんが亡くなる前の日にうちにお昼ご飯食べに来たんだよね。でも、満席で入れなかったんだ。で、【じゃあ、また】って言って帰っていって。もし、満席じゃなかったら生きてたのかなとか考えちゃうんだよね』と店長
青は言う
『もし、満席じゃなかったら、かわなべさん、何、食べたんですかね?』
2人はなんとなく、もういないかわなべさんのことをぼんやり思った。工事の音が響いていた。
街も人も変わりゆくのだ


⑦青が古着屋に戻り、いつものように読書をしていると、1人の女の子がやってくる
女の名前は高橋町子。町子は美大に通っていて、青に『よかったら私の映画に出てもらえないですか?』と言った。
『芝居なんてできないよ。台詞とかも覚えられないし』と言う青に、町子は
『台詞とかないし、ただいつものように本を読んでいてくれればいいだけですから』と脚本と連絡先を置いていく


⑧行きつけの飲み屋でマスターに相談していると、常連客の五叉路が泥酔していて、青に絡んでくる
『荒川さん。もうね、それは告白だから。だって、お店によく来ててだよ。自分の映画に出てほしいって。それはもう告白。それを断るってどういうことかわかってる?女を泣かせるってことだからな』マスターと青は苦笑いした

⑨自宅に帰った青は、ジャケットを羽織りお洒落をして、本を読む自分を携帯で自撮りしてみた。しかしどうにもこうにもしっくりこない


⑩翌日、青は古本屋に向かう
『昨日の留守電、聞きました?』という青に田辺さんは答えず、青の目の前で留守電を再生する。自分の吹き込んだ声を目の前で再生される恥ずかしさ。田辺さんは許してくれた
青は、田辺さんにあるお願いをする。
そう、自撮りではわからないから、閉店後の古着屋で、自分が本を読む姿を撮影してほしい、というお願いだ


⑪夜。古着屋で自分の姿を田辺さんに撮影してもらう青。青はガッチガチだ
『何でジャケット着てるんですか?(笑)』と田辺に笑われる青
『一回、交代』と田辺に言われ、携帯と本を交換し、逆に田辺が本を読む様を撮影する青。
田辺が手にしているのは、先日青が購入した〖金沢の女の子〗という本だ
その本からひとひらの紙切れが落ちる
そこにはこう書いてあった
〖かわなべさん 奥さんがいないってこと私にはバレてましたよ。ばーか ばーか ばーか 好き あなたにフラれた女   スズキサエコ〗
かわなべは実は既婚者ではなかったのだ。
田辺が既婚者とばかり付き合ってしまう女だということを知っていたかわなべは、自分が結婚しているという嘘をついて、田辺と付き合っていたのだ。その事実を知った田辺がその愛情に喜びつつ、ショックを受けているのを目の当たりにした青は、自分の携帯でどこかに電話をかける。その電話は古本屋の留守電につながった。携帯を田辺に手渡す青
『現在、留守にしております。ピーっという発信音がしましたら…』
田辺は、もうこの世にいないかわなべの声を聞き、泣いてしまう

⑫いざ、撮影当日。
町子の映画撮影現場にいる青
はたして町子は青を好きなのか
雪の浮気相手は誰なのか


物語は続いていく
   


クスっと笑える場面もあったり
昨年のマイベストランキングに入れたぐらい
好きな作品となりましたウインク