無線仲間からD-monitorの作り方を聞かれましたので、レシピを書いてみました
材 料
1 Raspberry Pi (ラズベリーパイ)本体 (Raspberry Pi 3 以上を推奨)
(当局は、Raspberry Pi 3 Model B+ を使用しました)
※最初に Raspberry Pi OS bullseye 32bit版をセットアップする必要があります。
2 microSD(SDHC)カード (16GB以上を推奨)
(当局は、16GBを使用しました)
※microSDカードの種類(メーカー)によっては Raspberry pi で使用できないものが
ありますので有名メーカーをお勧め。
3 他に、電源(ACアダプター),モニター(HDMI入力出来るもの)
キーボード,マウスが必要。
(CPUが高温になるため、ケースとクーリングファンも用意した方が良いです)
当局はラズベリーパイ3B+にファン付ケースを取り付けました
4 dmonitorソフトウェア (JARL D-STAR委員会が提供)
5 インターネット回線
6 無線機とつなぐケーブル
例 ID-52&IC-705はType A - micro B
ID-31PLUS・ID-4100・IC-9700等はオプションケーブル・OPC-2350LU
ID-52PLUSType A - TypeCなど
*100円ショップの物でもOKですが必ず通信対応の物を用意
7 OSをダウンロードしてmicroSDカードに書き込める環境
D-STAR委員会の説明書をダウンロードしておきましょう(PDFファイルです)
※dmonitorに関しての質問や問い合わせ等は、JARL事務局では有りません
パソコンの操作やRaspberry Piの設定・操作は自己責任・ 自己解決でお願します
説明書はD-STAR NEWSのなかにあります、アドレスは
http://app.d-star.info/doc/dmonitor/
のインデックスの中のdmomitor 02.00.pdf (02.00は変わっている場合有り、新しいのを)
ダウンロードして読んでおいてください
作り方
まず、Raspberry Pi OSをインストール
OSをインストールするにはインストーラーが必要ですので
インストーラーをネットからダウンロードしましょう
アドレスは
https://www.raspberrypi.com/software/ クリック
Windows用・macOS用有りますのでダウンロードして下さい
ダウンロードしたファイルをインストールしましょう
途中色々出てきますが自己責任で進みましょう
インストーラーを起動させたら
2025/09/14現在バージョンV1.9.6みたいですね
Raspberry Piのデバイスを選択
自分のRaspberryPiを選択
OSはRaspberry Pi OS (Leagcy 32-bit) を選択します。
ストレージはDmontorを書き込むmicroSDカードを選択
当局のはUSBアダプターを使って(J)と認識されていますので
それを選択
「次へ」→「いいえ」→「はい」
書き込みが開始されます
書き込み後に「書き込み確認」になり、書き込みから10~20分程度で終わります
(パソコンの処理速度により終了時間は変わります)
書き込みが完了すると「SDカードを取り出すことが出来ます」と出ますので
「続ける」をクリックして終了です
これでmicroSDカードにOSのインストールが完了
まだまだ先は長いです
OSの書き込みが終了したらmicroSDカードを Raspberry Pi にセットする。
手順2:キーボート・マウス・モニターとインターネットに接続して電源を入れる。
※初期画面が表示されるまで1~2分かかります。
手順3:Raspberry Piの初期設定が表示されたら、表示に従って設定する。
① 初期画面 → Next
② Set Country 画面 → Countryを japan に選択して Next
※他の設定は初期値のまま
③ Create User 画面 → 下記を入力して Next
ユーザーアカウントの作成です。(入力する文字は 小文字の英数字 )
Enter usename → ユーザー名 (例:d-star)
Enter password → パスワード
Confirm password → 上記のパスワード確認ための再入力
※ログアウトして再ログインするときに設定したユーザーとパスワードを
使用します。
④ Set Up Screen 画面 → 初期値のまま Next
⑤ Select Wi-Fi Network 画面 → 有線接続ならSkip
※Wi-Fiの設定は、初期設定後でも変更可能です。
Wi-Fi接続を設定する時はここでWi-Fiを選択し NEXT
パスワード入力する
⑥ Update Software 画面 → Next OR Skip
Skip して初期設定後にアップデートしてもOKですが
ここでやっておきましょう。
※Skipした場合は ⑧ へ
※Updateは10~15分程度かかる。
UPDATEの数とネットの速度により変化 (30分以上かる場合あり)
⑦ System is up to date の表示が出る → OK
※OSのUpdateが完了。
⑧ Setup Complete 画面 → Restart
再起動して Raspberry Pi が立ち上がります。
これで Raspberry Pi の初期設定が完了です。
やっとこれでDmontorをインストールすることが出来ます
メニューバーの左上にある
をクリック
下記を入力して Enter を押します。これだけで dmonitor がインストールできます。
curl http://app.d-star.info/debian/bullseye/dmonitor_setup | bash
※間違いが多い文字。
curl と bullseye の l は、キーボードの L です。
curlとhttp://の間はスペース
dmonitor_setup の _ (アンダーバー)は、キーボードの Shift + \ (ろ) です。
setup | bash の | (パイプ)は、キーボードの Shift + ¥ です、(前後にスペース)
結構間違えやすいのでよく注意して入力します
スタートすると条件の同意が出てきますので
上記条件に同意します y/N: ⇒ y を入力して Enter
動作環境を確認されましたか y/N:⇒ y を入力して Enter
完了まで2~3分かかります。
こんな画面で止まったらインストール終了です
dmonitor を起動する。(reboot と入力して Enter を押すと再起動 します。)
この二つの画面が出ればインストールは終了です
D-monitorの画面はこんな感じ
設定に自分のコールサインを入れましょう
dmonitor画面の上のメニュー「システム ツール 」をクリック
システム ツールの下に「dmonitor設定 」が表示される。
接続コールサインにコールサインを入れましょう
半角で8桁入るようになっています
普段は左詰めで6桁、後はスペース二つか、スペース一つに識別記号を付ける
※JARL D-STAR管理サーバーに登録してある自局のコールサインで、一度電波で
レピータに直接アクセスするかDVゲートウェイ機能(ターミナルモード)で任意
のレピータに接続したことがあるコールサインを設定する必要があります。
※V01.82 で「GPS自動送信」の 抑止 / 抑止しない が追加になりました。
ID-52は「抑止」では受信のみ可能で送信ができないため、「 抑止しない」に設
定します。ID-52以外はどちらの設定でも問題ありません
「登録」をクリック
これでD-monitorが使えるようになります
後はラズベリーパイに無線機をつないだら使えるようになりますが
ID-50とID-52PLUSはもう一つやることが有ります
RaspberryPiのメニューバーの左上にある「LXTerminal 」を起動します。
下記のコマンドを入力。
sudo nano /etc/udev/rules.d/99-dstar.rules
すると、この三行が出てくると思います
SUBSYSTEM=="tty", ATTRS{idVendor}=="0403", ATTRS{idProduct}=="6001", SYMLINK+="dstar", MODE="0666"
SUBSYSTEM=="tty", ATTRS{idVendor}=="0c26", ATTRS{idProduct}=="0036", SYMLINK+="dstar", MODE="0666"
SUBSYSTEM=="tty", ATTRS{idVendor}=="0c26", ATTRS{idProduct}=="003a", SYMLINK+="dstar", MODE="0666"
これに
ID-50用の追記、四行目
SUBSYSTEM=="tty", ATTRS{idVendor}=="0c26", ATTRS{idProduct}==" 0046 ", SYMLINK+="dstar", MODE="0666"
ID-52PLUS用の追記、五行目
SUBSYSTEM=="tty", ATTRS{idVendor}=="0c26", ATTRS{idProduct}==" 004c ", SYMLINK+="dstar", MODE="0666"
を追加 して下さい
赤文字で表示してある四桁を書き換えるだけなので
三行目をコピペしても書き換えても良いと思います
(コピーは「Alt+6」貼り付けは「Ctrl+U」)
最後に書き込み「Ctrl+O」
再起動(左上のラズベリーパイマーク→「ログアウト」→「Reboot」)
さあ、準備は出来ました一旦シャットダウンしましょう
D-monitorを切る時は必ずシステムツールのシャットダウンからOFFにして下さい
(プログラムが壊れる事が有ります)
裏技はこちら 「D-monitorの電源をいつでもOFFにするために」
無線機とRaspberry Piをつなぎ、無線機をON、続いてRaspberry PiをON
(RaspberryPiにはスイッチは有りません)
しばらくするとD-monitorが立ち上がります
以上D-monitorのレシピでした
電源を切る時はシステムツールの「シャットダウン」を忘れないように
使い方はまた今度