この10日ほど、集中してピアノを練習した。
ビバップの速いフレーズ。アルペジオでジェットコースターみたいに上下する。
「速いフレーズには『速い弾き方』があるから、特にビバップの速いのは最初から速く弾いて練習するべき」と聞くが、以前の私は、まあ、そのうち上手くなったら速く弾こうかな〜とボーッとして、ビバップも結構のんびり弾いていた。耳コピも短いフレーズで、そんなに速いのは選ばなかったし。
が、とうとう年貢の納めどきで、チャーリー・パーカーのまとまったフレーズをある程度の速さで弾かないわけにはいかなくなったのだ。いつか来るとは思ってたけど。
ビバップの速いフレーズは、運指を自分が弾きやすいように考えて、指の動かし方を練習して、アクセントとスラーの位置を決めたら、実際の演奏の練習は最初から速いスピードでやる……え?すごくゆっくりからじゃダメなの?
最初から「ビバップのアーティキュレーションで、速い弾き方」をしたほうが上達が早いそうだ。あまりゆっくり弾くと普通のスウィングフィールになってしまうので、速いビバップのアーティキュレーションの練習にはならないんだとか。
(これはジャズピアノのビバップフレーズの話。他のジャンルの参考になるとは限らないのでご注意を。特にピアノを独学で始める人には、このやり方はあまり合わないです)
最初はメトロノームを呆然と聴いて、こんなの出来るわけないじゃん、と笑うしかなかった状態から、とにかく10回に1回は弾ける、7回に1回は、5回に1回は……とじわじわと精度を上げていき、10日ほどでついに10回弾けば10回弾ける境地に達した。たまに間違えるけど。
なるほど。ちゃんと運指とアーティキュレーションの準備をして練習すれば、どんなにひいき目に見てもピアノ演奏の才能があるとは言えない自分でも、なんとか出来るようになるんだな〜とちょっと感心した。いや感心してる場合じゃないが。
速弾きできないっていうのが、魚の小骨が喉に引っかかるように気になっていた。結構コンプレックスになってた気がする。少しでも出来たほうが、安心する。
じゃあ、次はブロックコードだな!レッド・ガーランドが好きなのにあれがまともに出来ないというのも、魚の小骨だから。