2014年1月25日24:00-24:30放送分


ナレーション


昔々、年老いた王様がいました。
王様には王様が世界一きれいだと思っている娘がいました。
ただ、娘は綺麗すぎたのか、少し、適齢期を過ぎていて
王様は早く、王子様を見つけてあげたいと思っていました。
そこで、市民に呼びかけ、お婿選びをすることにしました。
集まった若者の中から、お姫様が三人を選び
二次選考の説明をしました。
そのテストの内容は幽霊が出るお姫様の寝室を三日三晩、
寝ないで警備することでした。
それを聞いた一人の若者が怖気づいて
帰ってしまいました。
残った二人は、とりあえず、お城に泊まることになりました。

ヨハン


いゃー食った、食った
お城って、いつもこんな食事なのかな


町人D


そうだろーよ。お婿様になったら毎日こんなものが食べられんだなー


王様


さて、食事は気にいられたかな
ベットは用意したあるよー
もちろん、姫の寝室ではなく、別の客間にな
わしらはアネックスでいくでな
夜のあいだ、城を探索するとよいジャロ
それでは おやすみなさい。


町人D


えー城の中にあたしらだけですかい


王様


その方が気を遣わなくていいジャロ


町人D


するってーと、もしかしたら幽霊が出るカモってことですかい


王様


わしらは1週間前までこの城にいたのじゃがのう
侍女が夜中に姫の寝室の前で椅子が歩いているを見たんじゃ
それからな、なにかあるといかんからな
城のもの全員で夜は一時的にアネックスへ行くことにしたんじゃよ


町人D


イっ椅子が歩くんでございますか


王様


マっ昔からの言い伝えでな
化け物が出るのは姫の寝室あたりだけだそうなので
心配することはないジャロ


町人D


きゃ客間はどこでございましょう


王様


うん、客間はな、姫の寝室と同じ階の反対側の部屋じゃ
下見にはちょうどよいジャロ


町人D


はっはぁ


ヨハン


お心遣いありがとうございます。
十分、お城を堪能させていただきます。


王様


おうおう、頼もしい若者じゃな
ちなみにな、廊下の明かりは一晩中、消えないようにしてある。
それとな姫の寝室がある階の廊下に飾ってある絵はな
伝説の化け物を聞き伝えで描いたものだそうだ
なかなか面白いぞ


姫様


椅子のお化けもね
絵があって、侍女が見たものとそっくりだったから
その化け物だってわかったのよ


王様


面白いジャロ
マっ今夜は姫の寝室ではないので
ゆっくり、楽しむとよい
それではな
おやすみなさい


姫様


おやすみなさい

ヨハン、町人d


おやすみなさい。

町人D


あーあ、行っちまった
だいたいよー
客人を置き去りにしてイっちまうなんて
ひでーよなー
んったくなんだよあの王様よー、ジャロ、ジャロって
おめーは、日本広告審査機構ってんだよなー兄弟!


ヨハン


それにしても、あの姫様綺麗な人だー


町人D


まーそーだなー
スタイルもよさそうだ
マー下着でいろいろと形を作ってんだろーけどな


ヨハン


昼間、外で会ったときは、寒かったから厚着だったけど
食堂は温かかったから、ちょっと薄着で


町人D


た谷間が見えたな


ヨハン


まさにユング・フラウ


町人D


まっ若くはないけどな
それなりにベッピンさんだ


ナレーション


二人は二階に上がって寝室に向かいました。


町人D


しかし、なんだな
漫画みてーなえだなー
何とかランドのお化け屋敷みてーだ
面白くって笑っちまいそうだ


ヨハン


あーあったあった、歩く椅子


町人D


こんなもん、見世物小屋に売り飛ばしちまえばいいんだよ。
なんだこりゃ 「題名 ほねほねボーン」だとよ


ヨハン


黒猫がトランプをくわえてる
これのどこが怖いんだろ


町人D


なんだなんだ、これは
走るベットだってよ。なんか、会えるのが楽しみじゃねーか
さてー、寝るとすっか
寝ちまえば、化け物なんて気にならないで
朝が来ちまうさ

ナレーション


二人は姫様の反対側の客間で床につきました。
そして、真夜中
ドサッ、ガッシャン と大きな音がして二人は起きてしまいました。


町人D


おいおいなんだよー
今の音は


ヨハン


何かが倒れた音だな
玄関の方から聞こえたよ。行ってみよー


町人D


ほっほっとけよ。聞かなかったことにしようーぜ


ヨハン


何言ってるんだよ
明日から僕は三日三晩、一人でいるんだぜ
原因を見ておかないと


町人D


わっわかったよ。俺一人にするなよ


ナレーション


ふたりは、玄関の見える階段にいきました。
すると、玄関を入ってすぐの階段の両側に置いてあった
鎧が倒れていました。


ヨハン


なんだ、鎧が倒れたのか


町人D


てか、風もないのになんで倒れたんだよ


ヨハン


支柱が折れたんじゃないかな
あーーでも、倒れたままにしてると
僕たちが壊したみたいに思われちゃうから
なおそーよ


町人D


めんどくせーな、こんな夜中に


ナレーション


二人は、支柱を立て直して
鎧を元通りにしました。
やっと、立て直したころに
また、ドサッ、ガッシャン と大きな音がしました。


町人D


なんだよ。こんどは反対側かよ


ヨハン


おかしいよなー
支柱が折れたわけでもないのに
誰かかがぶっ倒したみたいにたおれてるよ


町人D


おいおい、変なこと言うなよ
あーこれは多分、あれだ
王様かお姫様が俺たちを試してるんだよ
何かの仕掛けをして倒したんじゃないのかー
鎧に糸とか、ついてないか


ヨハン


暗いからよくわからないけど
糸はないみたいだよ。


町人D


しょうがねーなー
さっさとかたづけちまおうぜ


ナレーション


ふたりは鎧を元通りに直して
二階に戻ろうと階段をのぼりました。


町人D


しかし、まー城ってのも因果なものだよな


ヨハン


お姫様の話の通り、昔はいろいろあったんでしょうね。


町人D


ちょっとよー、この階段、長くねーか


ヨハン


そういえば、さっきからずっと上ってるけどちっとも二階につかない


町人D


なんか、階段が次から次に出てくるみたいだ


ヨハン


そっかー、これは下り専用の階段なんだ


町人D


おいおい、変なこと言うなよ階段に登り専用とか下り専用なんてあるのか


ヨハン


とにかく、最初に二階に上がった時の階段を使おう。


ナレーション


ふたりは最初に客間に行った時の階段を使って
二階に戻りました。


町人D


なるほど、ちゃんと二階に上がれたな


ヨハン


お城には特別な階段があるんだよ、きっと
僕たち町人にはわからないような仕組みがあるんだろ


ナレーション


二人が客間に入ろうとしたところ
ドン、ドン、ガチャガチャと音が聞こえてきました。


町人D


よっよろいが歩いてる。


ヨハン


とにかく、部屋に入ろう


ナレーション


二人は客間に入ってドアを閉めました。
そして、足音はそのまま、いってしまいました。


町人D


おいおい、この城はヤバイぜ
早く寝ちまおうぜ


ヨハン


何を言ってるんだ
僕は明日から、寝ないでいるんだし、
君だって、僕の後にそうしなきゃならないんだよ


町人D


だからよー、おめーは明日から
寝られないんだから、今のうちに寝なきゃなんねーだろ


ヨハン


そうか、じゃーおやすみ


町人D


おっおう、素直じゃねーか
なんだなんだもうイビキかいてら
おっおい、天井が落ちてきたぞ


ヨハン


ふぁーよく寝た。あれ、あいつどこ行っちまったんだ


王様


おはよう、よく眠れたかな
実はもう一人の若者は今朝、堀に落ちて死んでいたんじゃ
昨晩、なにかあったのかな


ヨハン


あー、鎧が廊下を歩いていました。
その後は、私は寝てしまいましたのでわかりません。


王様


そうであったか
多分、怖い思いして
逃げ出そうとして、堀に落ちたのかもしれんのう
どうかな、これでも、チャレンジするかな


ヨハン


大丈夫です。
心配にはおよびません。


ナレーション


さて、この若者、ヨハンはどうなってしまうでしょうか
今日のお話はここまで
皆様におかれましたは次回まで御機嫌ようお過ごしくださいませ。