去年の9月から、ガンと闘病中の母が
2週間前脳梗塞で倒れました。
左中大脳動脈の完全閉塞で右半身不全麻痺と
顔面神経麻痺で表情がなくなり、
言語の特に発語に関わる部分の詰まりによって、
言葉が話せなくなりました。
まさにダブルパンチです。
抗がん剤治療の副作用で体の不調があったとしても
それを伝えることが難しくなりました。
うなずいて、「はい」、
頭を横に振って、「いいえ」という風にしか
コミュニケーションをとれなくなったからです。
ガン闘病だけでも孤独なものなのに、
言葉を失い、体が不自由になり、
一瞬にして身動きがとれなくなったので、
どれだけのショックをうけたことか
私たちには想像もできないことだと思います。
ここ数ヶ月間、前向きに、勇敢に闘病を続けてきた母が
何度も涙を流したと聞きました。
そのためか、先週の抗がん剤治療をもって、
化学治療はもう終わり、と決めたようです。
母がどんな気持ちでこの決断を出したのか、
思えば胸が痛みます。
母の今置かれている状況での苦しみは、
母にしか分らないものですが、
考えてみただけでも、きっと言葉で表現できない
辛さだと思います。
最初から意見は一致していたのですが、
母の意見を尊重し、母が自分で決めた道を進むのを
みんなで見守ってあげることにしました。
太平洋を越えた海の向こうにいる私は
無力を痛感しています。
と同時に、不思議なくらいの平安があります。
こんなに落ち着いていてもいいのだろうか
とちょっと罪悪感を感じてしまうくらい穏やかな気持ちです。
苦しんでいる母を目のあたりにしていないからかも。
現実拒否? なんて思ってみたりもしますが、
これは神が与えてくれた恩恵、
「人のすべての考えにまさる神の平安」だと信じ、感謝しています。
聖書はこう言っています。
何も思い煩わないで、あらゆるばあいに、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。
そうすれば、人のすべての考えにまさる神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。
ピリピ人への手紙 4:4-5
この御言葉を信じて、今日も母の健康状態への願いを神に知っていただきます。
母にとっても「人のすべての考えにまさる神の平安」が
母の心と思いをキリストイエスにあって守ってくれますように。