キュメンタリー「Drop Box」を見てきました。

Focus on the Family という機構が制作したドキュメンタリーで、

アメリカでは、3月4日~6日、

ここカナダでは4~5日だけの上映となっています。

(今朝、3月9日の上映も追加されたとのニュースを目にしました。)


Drop Boxと聞いてまず最初に浮かんでくるのは、

「寄付の箱」?なのかな?という感じでした。

寄付は寄付でも、服や日用品ではなく、

赤ちゃんです。

生後1時間から数ヶ月の新生児が一日に一人の割合で

Drop Boxに「廃棄」されてきました。


韓国では、年間数百人の赤ちゃんが路上に捨てられています。

イー牧師の自宅の玄関前に、ある朝、

一人の赤ちゃんが置き去りにされていました。

そのことをきっかけに、イー牧師は、自分の家の壁に穴を開け、

『箱』を設置して、どうしても産んだ赤ちゃんを

育てていけない人のために、


赤ちゃんの「Drop Box」を設置しました。

そして、イー牧師の家は「JuSarang」(主の愛)の家と変わりました。

「Drop Box」を設置して以来354人の赤ちゃんが置いて行かれました。



赤ちゃんが置かれると、玄関のチャイムのように音がなり、

赤ちゃん到着の知らせが入ります。

夜中、朝方関係なく、このチャイムは鳴ります。

チャイムを聞くと、牧師はいそいそと赤ちゃんを取りに行きます。

居間に戻ってくると、まず、赤ちゃんのために祈ります。


「Drop Box」を設置することは、「赤ちゃんを捨てること」を

促していることだという反対意見もある中、

「Drop Box」があるおかげで、
数百人の赤ちゃんがの命が救われました。

「Drop Box」がなかったら、この子達は代わりに路上に捨てられて、

ほとんどが助からなかったでしょう。


「Drop Box」を提供する傍ら、イー牧師と奥さんは、

10人の身体障害を持つ子供たちを養子/養女にしています。

実の息子、26歳のEun Wanさんも、障害を持って産まれ、

体(顔を含めて)に変形が見られ、

産まれてからずっと寝たきりの生活です。


糖尿病や高血圧などの病気を抱えながら、睡眠を削って、

イー牧師はこの子達の面倒を昼となし、
夜となしに見ています。

「この子達のためなら死んでもいい」
イー牧師の言葉です。

まさに自分の命をかけて使命を果たしています。


命の美しさを知っている人だからこそ出来る事だと思います。

どんな命も価値のあるものだと信じているから出来ることだと思います。

そして一つ一つの命を造った神の愛を

心から分っている人だからこそ出来る事だと思います。

自分よりも他人。
他人から何を得られるのかではなく、

自分が他人のために何ができるかを常に考えている人なんでしょうね。


なくてもいい命なんて一つもないのです。

障害を持った子も、親に捨てられた子も生きる権利があるのです。


命の価値、美しさを改めて理解させてくれたドキュメンタリーでした。

興味のある人は
トレーラーを是非ご覧になって下さい。