亡国のイージス を見てまいりました。

正直同じ福井氏原作の「ローレライ」で大失敗したおかげでちょっと及び腰だったのですが、杞憂に終わりました。

なかなか緊迫感があって面白かったです。


 ストーリーの大筋自体は、普通の男がテロリストと渡り合って大団円に持っていくという王道です。

しかし、この映画の最も注目して欲しい点は、強烈な社会風刺とも言うべき造反者達の政治的価値観です。


 「誇るべきもの、守るべきものを失った日本は既に亡国である。」

なかなか耳に痛い言葉です。

目の前の安易な安寧にのみすがり、行くべき方向性を見失ったように見える今の日本は、まさに心の部分では亡国といっても差支えがないかもしれません。

もうすぐ戦後60年を迎えますが、今の日本は戦争で戦死した方達が、命を賭してまで守りたかった国、子供達に残したかった国になれているのでしょうか。


 最近の若い方は国の在り方を考えるのを嫌がる傾向があるような気もしますが、こういった映画を通じて少しはそういったものを考えるきっかけになってくれるといいな、と思います。