先月、7/19~7/25の日程で、美保関沖事件で沈没した駆逐艦「蕨」「葦」の探索調査が行われました。

 

美保関沖事件は昭和2年8月24日、鳥取県沖の日本海で行われた旧日本海軍の夜間演習中に起きた軍艦の多重衝突事故です。

この事故により駆逐艦「蕨」が沈没、「葦」は船尾が切り取られ海没し、両艦合わせて119名が殉職されました。

 

鳥取県境港市にはこの事件の慰霊碑が建っており、毎年8月には慰霊祭が行われています。

 

 

 

 

[今回の調査日程]

7/19~21マルチビーム調査、蕨前部3Dモデル作成作業 (2グループに分かれて調査)

7/22 蕨後部水中撮影

7/23~7/25 蕨後部3Dモデル作成作業

 

[参加団体]

美保関沖事件慰霊の会

ワールドスキャンプロジェクト 

日本海洋事業株式会社 

株式会社ハイドロシステム開発 

九州大学浅海底フロンティアセンター 

JOY MARINE 

 

今回の調査は蕨の船体前部が発見された昨年9月の調査の続きで、未だ行方不明の蕨船体後部、葦の艦尾の発見が主な目的です。

JOY MARINEからは所属艇2隻(J-1、S-1)を提供し、操船を担当しました。

また、今回の蕨後部が沈んでいるとみられる調査範囲ですが、6月の事前調査で弊社所属艇のソナーを用いて海底の物体を発見し、正確な座標を押さえています。今回の蕨後部探索ではその事前調査の結果をもとに調査範囲が設定されました。

 

 

 

7/19~7/21 [マルチビーム調査]

 

J-1に「マルチビームソナー」という機材を取り付け海底の様子を立体的に測量します。

 

 

測量の様子。

 

調査時の航路。海底を雑巾がけするように船を走らせ、隈なく捜索します。

 

この調査では水深180mの海底に横たわる2つの沈没船が発見されました。

 

 

 

7/22~7/25 [水中ドローンによる映像撮影]

マルチビーム調査の結果をもとに水中ドローンを沈め、海底の沈没船を撮影します。

 

この水中ドローンは水深300mまで潜行することができるそうです。

水深180mの沈没船を撮影するのは非常に難易度が高いです。ドローンを投下しそれが水深180mに到達するまで3~4分ほど時間がかかりますが、その間にも船は風と潮に流され移動します。海中のドローンも潮の流れと船から伸びるケーブルに引っ張られ、流されながら潜っていきます。海中では電波が遮断されるためGPS等は使えず、一度潜行すればドローンの位置を確認する術はありません。

それらを考慮した上で、ドローンの投下位置を逆算し操船を行う必要があるのです。試行錯誤を重ねるうちにドローンチームとの連携が上手くとれるようになり、目標物発見の精度が高まっていきました。大体、5回潜れば4回は目標物を発見できていました。

 

 

↓水中映像

 

ドローンのカメラに映った沈没船には船窓や大砲などが残っており、その他複数の資料を基に駆逐艦蕨の船体後部であると結論付けられました。また、その東側に沈む物体は駆逐艦葦の艦尾である可能性が高いという結果でした。

 

↓詳細

 

 

 

 

 

今回の調査では昨年の蕨船体前部に続き、船体後部と葦の艦尾が実に94年ぶりに発見され、JOY MARINEにとってもかけがえなのない経験になりました。この経験値を糧に今後も水中ドローンや船を駆使していろんなことに挑戦していきます!!

 

 

 

 

お問合せ 090-2218-3373

 

JOY MARINE