弓の先生には
本当に多くの事を教わった。
先生そのものがお手本だった。
言葉からも引かれる弓からも
先生自身の在り方からも気づかない所でも
受けた恩恵は計り知れない。
沢山の思い込みを抱えていた私に
先生はいつも
「すべてを捨てろ」と言われた。
それしか言われなかった。
先生にはお見通しだったのだ。
本来ある弓を引く才能が
思い込みに邪魔されて出られないでいることが
先生は見抜いておられらた。
欲望を捨てること
素の自分になってただ弓を引くこと
そうせよ
と毎回教えてくださっていたのだと思う。