戸惑い先生の道場で時々 弓の大会が開かれた。 試合の後の お楽しみのひとつに 巨大な的を次第に小さくして 当てていくものがあった。 見たことも無い程大きな的に当てる ことから始めるが 不思議なことに当たらないのだ。 目をつぶっても当たるくらいの 大きな的なのに 当たらない人が大半だった。 大きな的が 射手の気持ちを惑わせる。 的というものは 本当に魔物だと思った。