年明けからオミクロン株による感染者が急増し、
愛知県はまん防発出直前の公演となりました。
しかも、18日の公演で平田さんが感染のため欠場。
公演の開催自体も危ぶまれる状況に
悩みました
自分が感染したくないのはもちろんですが、
それ以上に万が一の場合の影響を考えると……
ただ、感染力の強さを考えると、
たとえ行かなくてもどこかで感染してしまうかもしれない。
それならば、久しぶりのご贔屓さんの歌をあきらめたくない。
そこで、アフタートークを諦め、高機能のマスクを入手した上で、
当日の朝、人から離れた座席を確保して
1回だけ観ることにしました。
(19日にして良かったです。20日の公演は中止になったので)
SNSやブログでしっかり予習して会場へ。
ナンバー順に特に印象に残ったところを振り返ってみます。
(批判めいた表現に聞こえる言葉もありますが、
基本的に皆さん素晴らしかったと思っています。
そして、一部浮かれている部分はご容赦を)
第一幕
曲名(作品名)ヴォーカル(敬称略)
#1 序曲(ジーザス・クライスト=スーパースター)
インストゥルメンタル
舞台上に設置されているこの曲の楽譜が上部に移動し、
楽譜の進行と同時に音符に照明が当てられていました。
#2 スーパースター(ジーザス・クライスト=スーパースター)
白瀬、3ガールズ(江畑、谷原、真瀬)、全員
歌の上手さを生かせる役になかなか巡り合えなかった白瀬さん。
本領発揮と言えるでしょうか
ラストの高音は聞きなれた声とは違って聞こえました。
ちょっと頑張って出してる感じだったのかな
3ガールズは平田さんの代わりに真瀬さんが入りました。
#3 ヨ セフのコート(ヨセフと不思議なテクニカルカラー・ドリームコート)
笠松、江畑
#4 クローズ・エヴリ・ドア(ヨセフと不思議なテクニカルカラー・ドリームコート)
笠松
突き抜けるように出る高音を支持するファンの声をよく聞きますが、
低音の方がしっかりお腹で支えている声が出せている気がします
#5 エニー・ドリーム・ウィル・ドゥ(ヨセフと不思議なテクニカルカラー・ドリームコート)
笠松、江畑+全員
#6 私はイエスがわからない(ジーザス・クライスト=スーパースター)
真瀬
10人体制の時は平田さんソロの曲だったそうですが、
急なチェンジでも歌いこなしていた真瀬さん、お見事です
1曲の中で、少女のような純粋な心根と
娼婦っぽいスレた感じとの両面を見せてくださいました
マリア、ぜひ本役で観てみたいです
ただ、たまに中低音がぶら下がっているような気が……
#7 今宵安らかに(ジーザス・クライスト=スーパースター)
真瀬、山下、白瀬
ジーザスを包み込むような優しさを見せる真瀬さん
ちょっと過剰ではと思う手の表現もありましたが、
ますますマリアへの期待が高まりました
白瀬ユダ、オクターブ上の音で歌っているところもありました。
いや~、すごい
#8 ゲッセマネの園(ジーザス・クライスト=スーパースター)
山下
癖がなくまっすぐ伸びる声と難曲を歌いこなす上手さ
絶賛されていることに納得です
#9 ブエノスアイレス(エビータ)
谷原
#10 スーツケースを抱いて(エビータ)
吉田、飯田達郎
#11 空を行く(エビータ)
飯田達郎、谷原
これよ、これ
包み込まれるような豊かで温かな声。
至福の時間でした
#12 ニュー・アルゼンチーナ(エビータ)
谷原+全員
#13 共にいてアルゼンチーナ(エビータ)
谷原
素晴らしすぎて言葉もありません
谷原さんは肝の据わった役が似合うほど
存在感と自負に満ちているようです。
谷原エバが愛だけ~と歌った時、
上手セット上の飯田達郎さんが
体を折り曲げるようにして嘲笑っていました。
その姿はチェそのもので、こちらもお見事
#14 ヴァリエーション23(ソング・アンド・ダンス)
インストゥルメンタル
ダンサーさんの映像が流れていました。
何なら笠松さんが踊っても良かったのでは
(実現したらファンにまた社畜と言われそうだけど)
#15 遥かな調べ(Tell Me On a Sunday~サヨナラは日曜日に~)
真瀬
2.5オクターブの声を持つ女性と紹介された真瀬さん。
JCSのナンバーのように音がぶら下がることもなく、
美声を聴かせてくださいました
#16 ラブ・チェンジズ・エブリシング(アスペクツ オブ ラブ)
山下+全員
山下さんの声、この曲にも合いますね
ただ、若くてまっすぐな歌声なので、
ローズに出会って恋に夢中になり、
「恋ってこんなに素晴らしいんだ
今までとすべてが違って見える」的な感じ。
今回はお芝居の流れの中ではないので、それもありかも。
#17 放っておいてよ(Tell Me On a Sunday~サヨナラは日曜日に~)
江畑
#18 愛は死なず(ラブ・ネバー・ダイ)
吉田
吉田カルロッタは素晴らしいと思っています。
ただ、この曲はもうちょっと柔らかい声の方に
歌ってほしかったかも。(単に個人的な好みの問題)
#19 オーヴァーチュア(キャッツ)
インストゥルメンタル
#20 ラム・タム・タガー~つっぱり猫(キャッツ)
山下
四季にありがちな健康的なタガーですね(笑)
ちょっと前なら福井晶一さん、
最近なら加藤迪さん的な体育会系のタガー。
タイミングが合えば本役もあるかも
#21 スキンブルシャンクス~鉄道猫(キャッツ)
白瀬+全員
白瀬スキンブル、歌は文句なしですが、
本役では多分観られないでしょうね。
拍手をあおる飯田達郎さん。
ニコニコして吉田さんに何か合図をしたりして、
ムードメーカーですね。
#22 マキャヴィティ~犯罪王(キャッツ)
真瀬、谷原
色っぽい真瀬さんと、悪魔的魅力を感じさせる谷原さんで
とってもアダルトなナンバーになっていました
真瀬さんのボンバルリーナも似合いそうですが、
本役ジェリーロラムがボンバルで出演ってもったいないかも
#23 ミストフェリーズ~マジック猫(キャッツ)
山下、笠松
#24 メモリー(キャッツ)
江畑、真瀬
平田シラバブの代わりに真瀬さん登場。
グリザベラ本役の江畑さんは、
クライマックスで心に迫る歌を聴かせてくださいました
一幕ラストにふさわしい締め括りです
ファンの間では「卿コン」と言われるこの作品。
曲の間にアンドリュー・ロイド=ウェバーの解説や裏話が入ります。
興味深い話が多々ありました。
ヨセフが当初は学校向けの20分ほどの作品だったとか、
マリアのナンバーが別の作品のために作ったメロディだったとか、
ヴァリエーションはチェロのための曲だとか、
当初エバには共感できなかったとか。
(ジュディー・ガーランドのライブに行って考えが変わったそう)
その一方、なかなかの毒舌も
冒頭では「録画録音をしたら命はありません」と言ったり、
キャッツ紹介の際には
「映画もあったようですが、消えるのが早かった」と言って
映画版をなかったことにしてたり
挙句の果てに
「猫派だったのに71歳にして初めて犬を飼った」と言って
愛犬モヒートを紹介までする始末
男爵様のお気に召さないと大惨事になりますね
第二幕
曲名(作品名)ヴォーカル(敬称略)
#25 アントラクト スターライト・エクスプレス・メドレー(スターライト・エクスプレス)
インストゥルメンタル
昔、日本ツアーの作品を観たことがあります。
気持ちよさげにローラースケートで疾走する姿と
美しいメロディラインしか記憶にない……
#26 バッド・シンデレラ(シンデレラ)
谷原
平田さんソロ谷原さんソロに。
ハキハキ、生き生きとしたシンデレラでした。
#27 ウィズ・ワン・ルック(サンセット大通り)
江畑
#28 カー・チェイス(サンセット大通り)
インストゥルメンタル
#29 サンセット・ブールバード(サンセット大通り)
飯田達郎
陰りのある佇まいと歌声。
俳優としてグッと成長しましたね。
カジモドを経験したことが大きかったのでしょうか
#30 アズ・イフ・ウィネヴァー・セッド・グッドバイ(サンセット大通り)
江畑
#31 ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド(ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド~汚れなき瞳~)
谷原
この曲も平田さんソロ谷原さんソロです。
#32 ヴォルツ・オブ・ヘブン(ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド~汚れなき瞳~)
笠松+全員
#33 君の歌をもう一度(ラブ・ネバー・ダイ)
飯田洋輔
深みのあるバリトンで
うっとりするような歌に仕上げてくださいました
#34 ピエ・イエズ(レクイエム)
吉田
総じて硬質なきれいな声で歌っていらっしゃいますが、
音域に合ってないかしら
高音が厳しそうなところがチラホラ。
家にとても澄んだソプラノの少女のCDがあります。
羽根のように軽く柔らかな声でとても美しい曲になっています。
それがこの曲のマイベストなので、
私にとってはちょっとイメージが違うかな……
(家族が触った後、CD行方不明です)
#35 オペラ座の怪人(オペラ座の怪人)
真瀬、飯田洋輔
本公演のクリスティーヌとしては少々キャラ違いになりそうですが、
このコンサートだけなら真瀬さんの歌、いいですね
懐の深そうなファントムも素敵です
#36 オール・アイ・アスク・オブ・ユー(オペラ座の怪人)
真瀬、飯田達郎
落ち着きがあって包容力もあるラウル、素敵です
当時は若さと正義感で突っ走る熱血ラウルでした
それはそれで素敵でしたが、
ちょっと自分の気持ちを押し付けてくるタイプだったかも
しっとりした真瀬クリスも素敵で、アダルトなペアでした。
#37 プリマ・ドンナ(オペラ座の怪人)
吉田+全員
#38 ザ・ミュージック・オブ・ザ・ナイト(オペラ座の怪人)
飯田洋輔
本公演でのファントムを観ていませんが、
絶賛される理由がわかりました。
ソンダンでのファントムよりも遥かに遥かに素晴らしく
見事にファントムの世界観を表現してくださいました
#39 支配者に立ち向かえ(スクール・オブ・ロック)
白瀬+全員
冒頭で白瀬さんが「立ち上がれー」と呼びかけ。
「立ち向かえー」に変わってたはずと思いましたが、
遠慮なく立たせていただきました。
(スタンディングOKの会場では「立ち上がれ」らしいですね)
#40 プレイアウト スターライト・エクスプレス・メドレー(スターライト・エクスプレス)
インストゥルメンタル
二幕もロイド=ウェバーのトリビア&毒舌がありました。
ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンドは浅利さんの要請で
長野オリンピックのために書いた曲だとか、
ピエ・イエズは父親の没後、
ラテン語のレクイエムの言葉に音楽を乗せたとか、
プレビューから初日まで1小節も変えなかったのは
オペラ座だけとか。
ディズニーからリトルマーメイドの打診があったけれど、
メロディが気に入らなかったようで連絡が途絶えたという話には
ライオンキングのような作品が観られたはずという
強烈な皮肉も
男爵様には天下のディズニーも敵いません
この公演では大きなトラブルがありました。
バッド・シンデレラが終わると同時に客電がついたのです。
そんな演出ってあり 何が起きたの
客席がざわめき始めたところで、
トラブル発生のため中断というアナウンスがありました。
原因がわからないまましばらく放置。
前日に感染者が出たという告知があったばかりなので
キャストに何かあったのではという不安が……。
10分ほど過ぎた頃、
照明のトラブルで間もなく再開するというアナウンス。
ちょっとホッとしたものの、半信半疑で待っていました。
トータル約20分後に再開しましたが、
いろいろなことを考えてしまい、心臓に悪い中断でした
そんなことがありながらも、
劇団きってのシンガーを集めた公演は素晴らしい出来でした。
(5次審査ぐらいまであったそうですね>ラジオでの真瀬さんの話)
悩んだ挙句の決断が報われた気がします。
願わくば、この公演、
映像、せめて音源で残していただけないものかと。
難しいのはわかってるけど、何とかなりませんか
(客席後方にカメラが入っていたので、資料映像は残しているはず)