昨夜のさんまさんと所さんの「世の中を動かしているのは誰だ会議」
という番組に、韓国最大の芸能事務所S.Mエンタテインメントの
代表取締役社長、キム・ヨンミン(金 英敏)氏が出演しました。
バラエティ番組出演は初めてかな?
まだ41歳の若い社長です。
まぁ、その日本語が、あまりに流暢で、下手な日本人よりも
正しい日本語をあやつっていました。
今のK-POPの戦略の話を聞こうということでしたけど
知っているようで、意外と知らないこともあったりして
おもしろかったです。
デビュー前に、合宿して、ダンス、歌、そして外国語教育を
約5年間ほども行うことは、よく聞く話ですが、S.Mが一番
大事にしているのは新人の発掘&育成部門だそうです。
社長「オーディションを韓国に留まらずワールドワイドに行ない、
年間のオーディション費用とか韓国に呼んでトレーニング
などの費用を合わせると少なくとも2億円~4億円ほど
かかる」
社長「韓国は小さい国なので、最初から世界戦略を考え
例えば外国語だったり、最初から備えた方が良いという
考え方で、トレーニングを3年~5年、東方神起などでは
7年というメンバーもいます」
社長「オーディションを受ける人は年間30万人以上ですが
その中でトレーニングを受けるのは100名足らず」
さて、パネラーの中にこんな方もいました。
彼は、たまたま韓国でスカウトされたそうで、まれなことだと
言っていましたが、S.Mの所属ではありませんでした。
S.Mの事務所のまわりにはオーディションをするために
韓国に行ってレッスンしてデビューすれば
本当に甘かったと。
でも、このスケジュール表は彼が実際に受けた
トレーニングですが、びっしりですよね
社長「教育する側として、非常に道徳的なことが大事で、
突然スターになった時に、突然トップになった時に
自分がどういった価値判断をするか、どうやって
維持をするかという前持った練習をするのが非常に
大事です。
地道に上がっていくなら構わないんです。
一度落ちて上がるとかなら、色々なことが習えるので
判断出来るんです。
突然スターになって突然アイドルになる、
どうしていいかが非常に判断しづらくなる、
そういった時の合宿生活だったり、身内での会話での
判断だったり、そういう意味で根本があるという所を
強調したいです」
日本では、自分が好きなアイドルが未熟でも、そのアイドルを
育てるのも好き、育てている自分も好きだと分析。
高校野球に人気があるのは、そういう傾向と同じだと。
それにひきかえ、韓国では「アイドル」=「完璧、尊敬」
憧れる存在、しっかりしたものを出してくれないと
ファンにたいして失礼なことと見られると。
たしかにそれは言えてますよね。日本人は応援している人と
一緒に成長したいと思ったりしますもんね。
さて、番組では、K-POPの戦略についても取り上げていました。
例えば、少女時代、同じ曲でも韓国と日本では、ダンスも違うし
衣装も違う、MVももちろん別ですが、これはデビュー前に
YouTubeを世界中に配信し、そのダウンロードの回数を
チェックして、集客数を予想することもするし、進出先の
流行も取り入れるんだそうです。
これには、やはりスマートフォンの出現が
社長「つい3年前、5年前でも、アーティストを知らせるためには
まずは、ローカルのテレビ局に出て、ラジオで音楽を流し
そのあと地道に知らせていくというやり方でしたが、
動画だとYouTubeというワールドワイドなチャンネルが
生まれることで全世界のコンテンツが入り交ざる。
著作権の問題と微妙な部分はあるにもかかわらず
積極的にニューメディアを活用しています」
デビュー前に動画を徹底的に配信し、ファンを獲得
桜井さんが、こんな質問をしました。
これに対して「日本が出れないというよりは、
社長「日本のレコード市場が、たとえば5000億円。
韓国のレコード市場が約150億円しかないとして
日本で一曲歌ってCD出して、フィードバックでお金の
入る経済力、日本の20分の1~30分の1にしかならない
韓国に行って同じ曲を歌ってというのは、経済的な考え方
としては非常にナンセンス。経済的なギャップが、そして
内需の差が大きすぎると日本が出づらいと思います」
最後にこれからの夢を語ったキム社長
アメリカから見たときに韓国なのか日本なのかではなく
世界レベルでつくれるプロデュ―サーがいて
インターネットで1億ダウンロードという時代は
最初から最後まで、真剣に話を進めていたキム社長でしたが
最後に、さんまさんから「来年は厄年だね」と言われ
韓国の事務所、いろんな問題もありますけど
こうして話す夢を聞いていると、うんうんとうなずく部分も
多かったです。
そして、日本のメディアが世界的に見ても独特だと
たしかにそうですし、納得できますけど、だとすると韓国では
そうではないということなんですね。
テレビに露出がなくても、存在を維持する方法があるのでしょうか。
そのへんを聞いてみたかったです。