今年は、センター試験の当日に、高校生が人を切りつけるという、痛ましい事件がありました。

犯人は、自らも命を絶つつもりだったとのこと。


犯した罪は決して許されるものではありませんが、受験勉強で、これほどまでに人が追い詰められるというのは、考えさせられました。


この背景には、失敗ができない風潮に対し、若くして、人生に絶望を感じてしまうということがあったんだと思います。


そして、おそらくこの事件は氷山の一角で、多くの若者が人生に絶望しているんだろうなと思うのです。


実際、受験や就活に失敗したことを苦に自殺する人は、毎年たくさんいます。


他人を殺めれば、他殺。

自分を殺めれば、自殺。


どちらも、人を殺めることに、変わりはなく、正常な心の状態では、起こりえないことです。


他殺は事件になって報道されるけれども、自殺は有名人でもない限り、その人の身近でしか話題にはなりません。


しかし、毎年、数万人が自殺によって命を落としているという事実は、もっと問題視されるべきだと思います。


電車に飛び込んで自殺をする人に対して、「死にたきゃ、人に迷惑をかけずに勝手に自殺しろ」などと言う人がいます。


冷たい人だなと思います。


かわいそうだな。

いろいろあったんだな。

辛かっただろうな。

痛かっただろうな。


そんな風に、思えないものでしょうか。


社会を作るのは人ですから、温かい人が増えれば、もう少し人は生きやすくなるんじゃないかなと思います。


そして、他人の立場に立って思いやることができる温かい人になるには、様々な考え方を知り、広い視野をもって今の世の中のことを学ぶことが必要だと思います。


他人も、自分も、寿命が来るまで、命を絶つことはしない。


幸せに、人生を全うできるようにする。


教育は、そのために存在していると思います。


そして、教師の役割は、勉強することが、人生を面白くすることであると伝えていくことだと思います。


例えば、音楽を学んでいると、神がかりな名曲や名演奏に出会うことがあります。

勉強してきたからこそ、味わえる感動があるのです。


そんな時、この世に生まれてきて良かった、と心から思います。


輪廻転生があるとして、次に生まれてくるのが人間であるとは限りません。

人間に生まれてきたとして、今の世の中の良さをもう一度味わえるとは限りません。


生きていると嫌なこともあるけれど、楽しいこともたくさんあります。

いつかは終わるこの人生、できる限り楽しく過ごしてみたいではありませんか。


生まれてきて良かった。

一人でも多くの人が、その瞬間を味わえるよう、これからも教えていきたいと思います。



ではまた☺️

🎼川端優也ピアノ塾