「 展示 」

枯れた花を見つけたんだ　きっと摘んできたんでしょう
君は優しく笑いながら　空き缶に浸していた・・

ある日花は咲いていたんだ　きっと君のおかげだろう
君はちょっと嬉しそうで　僕はずっと嬉しかった・・

微笑ましいんだ良いんだこれが　笑っていてくれたら本望さ
為に生きよってもっと生きよって　濡らした傷跡は嘘だって
今さっき花もまた散った・・・　悪い人が踏み潰していった
 

ここに決めよってここで誓おって　僕はもう君を泣かせたくないんだ

死んだ猫を見つけたんだ　きっと拾ってきたんでしょう
君は優しく涙こらえて　庭の隅に埋めていた・・
ある日花が咲いていたんだ　きっと君のおかげだろう
君はちょっと嬉しそうで　僕もちょっと嬉しかった

微笑ましいんだ良いんだそれで　救いだって思えてもいいのさ
そばにいたいよってそれ痛いよって
笑えた記憶が嘘だって　今さっき雨もまた止んだ
仕方なく心も萎れた・・・

もうやめよってもう終わろって　教えてくれもしないままで

涙腺に吊るした洗濯物　汚れた瞳で見つめたまま
・・・乾かないな　・・・乾かないな

カレンダー明日の☓印　心臓がやけに煩いまま
・・・何もないな　・・・何もないな・・・

微笑ましいんだ良いんだこれも　笑えなくて痛むのも一興さ
そう言われたって言い聞かせたって　同仕様もなくここが痛いんだよ

微笑ましいんだ良いんだこれが　笑っていてくれよ最期はさ
為に生きなってそう生きなって　消えない傷が本物だって
今きっと君がまた泣いて　耐え切れず僕らただ泣いて
いっそ逃げよって心塞ごって　忘れさせてもくれないんだ・・

微笑ましいが良いんだひたすら　君の隣が心地良いだけなのさ
何を拾えって何か探せって　分からないまま生まれてきたんだ

ただそこで笑うのが君ならば　・・・

君の為にある　僕が本物だって
君の為ならば　僕は本望さ

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