前回はポスト新型コロナウィルス禍での産業構造の変化については書いてみました。長くなったので、こちらの投稿で各産業別の動向についてで書くことにします。

産業分類については総務省の分類に合わせてみます。

 

a. 農業,林業

人口というように必須産業です。人間は食べていかなくてはなりません。一定の需要があります。このようにパンデミックになったとしても生きていくためには欠かせません。ただし、モノの供給を考えると国内生産を維持する必要を感じているのではないかと思います。

マイナス要因:

  人口の減少、異常気象

プラス要因:

  生産性の向上 (IoT,AIをつかった効率よく、品質と安全な食べものを作れるようになってきてます。また土ではなく工場での生産も始まっています。)

  海外需要の上昇 (外国人が旅行やビジネスで多く来日する過程で、日本の食料のクオリティの高さ、安全性を認めています。そうなると欲しがるものです。特に富裕層は注目しているでしょう。)

 

b. 漁業
これも必須産業の一つです。食料を維持する必要がありますし、海洋民族でもある日本人にとって欠かせないものです。

マイナス要因:

  人口の減少、異常気象、乱獲(これが一番怖い。特に船の性能がよくなってきたので、国内調整とともに国際調整も必要となってきています。安全保障とからめて重要なファクター)

 

プラス要因:

  生産性の向上 (漁業にかかわる技術はかなり向上しています。船舶の走行性能だけでなく、GPS、魚群探知機の性能がよくり、効率よく、魚群を見つけ、捕獲することができるようになってきました。しかし、それが乱獲につながる恐れがあります。)

  養殖(魚の安定供給を実現できるようになってきています。完全養殖ができる魚類も多くなり、且つ、生産性も向上しています。さらに期待できる分野です。日本が技術とノウハウと蓄積できると大きな輸出産業にもなるでしょう。)

 

c. 鉱業,採石業,砂利採取業

資源産業は国内での生産はほとんどありません。もともと国際的にコントロールされているので、国内産業が発展することはなかなかないでしょう。大量の資源があるとなると、戦争の火種となる可能性もあります。そうであるとするならば、十分な政治力と軍事力がないと保持は不可能です。採石業,砂利採取業は次の建設業に関連するでしょう。

マイナス要因:

  国際コントロールの配下であること。

  環境破壊。

  建築需要の低下。

プラス要因:

  海洋資源の開発技術の向上(日本の回りは海であり、海底にはまだ多くの資源があることはすでに知られています。地上と違い採掘するには困難。採掘技術が進むと一気に大きな産業になる可能性があります。)

 

d. 建設業

建築、土木は人間にとて必要とするものです。衣食住とはよく言ったものです。住むところがないと安心した生活はできません。それを支える建築、土木は底堅いものです。土木は昔から日本において治水の観点より発展してきました。農業を支えるためにも必要です。

この新型コロナウィルス禍による移動の制限の継続は、ビル建築に大きな影響を与えるものと想像します。リモートワークで十分仕事が可能ということが理解され始めてきた場合、もしくはリモートワークでも十分可能な産業や会社であれば、オフィス需要はそう多くありません。パソコンがそのままオフィスとなります。企業としても立派なオフィスを構えるのはステータスではありますが、コスト面を考えるとデメリットでもあります。ミーティングもZoomやSkypeを使えばよいし。大都市圏のオフィスビルの需要は下がるのではないかと想定されます。その分、地方のオフィスビル需要はある程度増える。また、個人住宅が充実してくる可能性があります。

マイナス要因:

  人口減少、リモートワークの普及

プラス要因:

  異常気象

 

形態は変われど、需要はあるでしょう。底堅い。

あとは、電線の地中埋設がトリガーとなるかもしれません。

 

以下、続く。

e. 製造業
f. 電気・ガス・熱供給・水道業
g. 情報通信業
h. 運輸業,郵便業
i. 卸売業,小売業
j. 金融業,保険業
k. 不動産業,物品賃貸業
l. 学術研究,専門・技術サービス業
M. 宿泊業,飲食サービス業
N. 生活関連サービス業,娯楽業
O. 教育,学習支援業
P. 医療,福祉
Q. 複合サービス事業
R. サービス業(他に分類されないもの)
S. 公務(他に分類されるものを除く)
T. 分類不能の産業