其の三六 目標設定の基本「SMART」
今までで、ビジョンの大切さや目標管理の重要性について触れてきましたが、ここでは目標設定の基本でもある「SMART」に触れていきます。良い目標の特徴は、この「SMART」の要素が含まれているかで判断していくと、作成後のチェックに使えると思います。「SMART」とは英語の頭文字の組合せです。
SPECIFIC・・・具体的か
MEASURABLE・・・測定可能か
ATTAINABLE・・・達成可能か
REALISTIC・・・現実的か
TIME-BOUND・・・期限付きか
SPECIFIC(具体的か)
具体的で分かりやすいかということです。簡単に言えば、皆さんの上司が急に転勤になり新しい上司が着任しました。新しい上司が目標を見て、すぐに理解できるようなイメージです。例えば「一生懸命頑張り、売上を伸ばす」という目標は、やろうしている内容は伝わってきますが、どれだけ上げたいのか、何を指標に伸ばすと言っているのかがわかりません。「売上を対前年対比で5%向上させる」なら、見ただけですぐに理解できます。
MEASURABLE(測定可能か)
これは具体的ともかぶりますが、第三者から見ても、測定基準があるかということです。先ほどの売上の例で言えば、「対前年対比5%」の部分です。このように数値化するのが基本ですが、人材育成の分野や、何かの事項を統一する等は、中々数値化するのが難しいです。そういう場合は、例えば評価者(上司)の満足するレベルで実施するというものを測定基準にするのも一案です。
ATTAINABLE(達成可能か)
これは一番大事な部分です。達成可能というのは、部下が100%の力を発揮しないと達成できない目標という意味ではありません。110%~120%位の力を発揮しないと達成できない目標という意味です。早い話がストレッチ(背伸び)した目標かということです。これは様々な論文で発表されていますが、人は自分が成長したと実感する、モチベーションの上がる瞬間というのは、少しストレッチした目標に取り組んで達成したときです。これは私の実体験でも当てはまります。目標管理を通じて人材育成を図りたいなら、是非、部下が目標を作成した際に、ストレッチしてあげましょう。部下自身でストレッチをし始めたら、素晴らしい兆候です。支援者としてサポートしてあげましょう。
REALISTIC (現実的か)
会社や本部、エリアの目標と整合性があるかという部分です。また、本人が行っている仕事と十分にリンクしているかです。いくら客単価を上げる目標を具体的に立てても、会社の目標が、新規顧客の獲得や、徹底した客数の向上などであれば、せっかくの良い目標も上司が関心を示してくれません。客観的に判断して、現実的であるかどうかを確認してあげましょう。
TIME‐BOUND(期限付きか)
これは当たり前のことですが、いつまでに達成するかという期限を切ってあるかです。
店長の皆さん自身が目標を作成した際や、部下の目標を承認するような際に、是非「SMART」の要件に当てはめてみて、チェックされることをお勧めします。
