【私の世界観5】祖母と言う人

 

 

前回の話。

 

 

祖母は、

3人姉妹の長女

血液型はA型。

 

性格は、

几帳面で神経質だが

どこか抜けている

愛すべき天然。

 

 

保育園の行事、

地域の集まり、

母の代わりに

いつも祖母が

来てくれた。

 

保育園から帰ると、

祖母は満面の笑顔で

迎えてくれる。

 

 

おでかけの時は

決まって

祖母の自転車の後ろ。

 

私は小さな手で

祖母の背中にしがみつき、

祖母はそんな私を乗せて、

どこへでも

連れて行ってくれた。

 

 

祖父母の家の

茶の間には

掘りごたつがあった。

 

よく掘りごたつの中に

潜り込んでは

「秘密基地だ」と言って

遊んでいた。

 

足を入れると

ポカポカと温かい、

あの安心感のある

空間が大好きだった。

 

 

そんな祖母の

手料理も

私の大好物。

 

正直なところ、

「お袋の味」よりも

「祖母の味」の方が

記憶に強く残っている。

 

 

そして、

祖母もまた

祖父と同じく

相撲が大好きだった。

 

夕方、

掘りごたつに

入りながら、

目を輝かせて

応援する。

 

祖母の推しも、

貴乃花。

 

親しみを込めて

「たか」と呼び、

取組が始まると

テレビに向かって叫ぶ。

 

「たか、いけっ!」

「たかー!」

 

テレビに向かって

熱狂する姿は

微笑ましかった。

 

 

私にとって、

一番楽しみだったのは、

金曜日。

 

金曜日は、

祖父母の家に

お泊まりできる

特別な日。

 

一緒にお風呂に入って、

頭を洗ってもらう。

 

お風呂から上がると、

祖母と一緒の布団に

入って眠る。

 

その温かくて

安心する感覚は、

何物にも代えがたい

ものだった。

 

 

けれど、

楽しい時間には

必ず終わりが来る。

 

母が迎えに来て、

家に帰らなければならない時。

 

祖母は

いつも外に出て、

私の乗った車が

見えなくなるまで

ずっとずっと

手を振ってくれた。

 

小さくなっていく

祖母の姿を、

私も車窓から

ずっと見ていた。

 

 

建具職人として

背中で語る祖父と、

 

笑顔で温かく

包み込んでくれた祖母。

 

 

厳しくも憧れた祖父と、

無償の愛をくれた祖母。

 

この二人がいたからこそ、

今の私があるのだと思う。

 

 

【私の世界観6】幼稚園時代

に続く。