「LGBT法案の成立により、女性用トイレが無くなる」という話題につき、板橋区に確認を取った記録。

 

 

 

 

板橋区の公衆トイレ政策

1.質問1

2.質問2

 

 

 

 

1.質問1

 

 

(質問)

 

公衆トイレについて調べている者です。


最近、トランスジェンダーへの配慮から、公衆トイレの女性用トイレを無くそうという動きが話題になりました。これは「便器が、小便器と大便器に分かれた状態(以下、便器分けトイレ)」でもあります。

一方で、性犯罪防止の観点から女性用が分けられたトイレが必要だと意見が出ています。安全上の問題で、男女共用トイレは使わない(自分の子供に)使わせないという女性もいます。

****たまたま板橋区立高島平五丁目公園のトイレを見かけ、板橋区も女性用トイレを無くす方向に進んでいるのかと思いましたが、その作りから、最近できたトイレとは見えませんでした。

1.このトイレが設置された年を教えてください。
2.このような便器分けトイレの数は、板橋区の公衆トイレ全体のうち、どのくらいの割合を占めるか教えてください。
3.板橋区の公衆トイレの設置ルールがあれば教えてください。
4.公衆トイレにおける性犯罪防止について、どのような対策を取られているか教えてください。

以上、よろしくお願い致します。

 

 

(回答

 

日頃から、板橋区の公園緑化行政にご理解をいただき、ありがとうございます。  

区内の公園・公衆トイレに関するご質問についてお答えします。

 

 

 1.高島平五丁目公園のトイレが設置された年について  

 平成20年度に設置されました。 

 

2.便器分けトイレの数について  

 令和5年4月時点での区内の公園・公衆便所の数は229か所になります。 

 そのうち、便器分けトイレ(バリアフリー化されたトイレの個室+男性用個室(小便器等))の数は75か所です。 

 

3.公衆トイレの設置ルールについて  

 ルールというものはございませんが、板橋区では、平成28年に「公園・公衆トイレの適正配置・改修計画」を策定しています。  

 その中では、幅広く、より多くの方にご利用いただくため、バリアフリートイレに男子小便器を組み合わせたトイレを標準として整備を進めるとしています。  

 トイレを整備する場合、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」などの法令に基づき、高齢者や障がいがある方でも利用できるバリアフリートイレにする必要があります。一方で、都市公園法により公園内に建てられる建築物の面積には制限があり、限られた面積でより多くの方に利用していただけるように、利用頻度が高い男子小便器を併設しております。  

板橋区においてバリアフリートイレに改修する前のトイレの大半は、男女共用の大便器に小便器を併設したもの(前述の便器分けトイレ)、もしくは男女共用の大便器のみのものとなっております。バリアフリートイレの整備に伴い女性用トイレを無くす計画ではないことをご理解いただけましたら幸いです。 

 

4.公衆トイレにおける性犯罪防止について  

 公園面積等の都合上可能な場所においては、女性専用トイレの設置を検討します。  

 また、トイレの整備を機に、必要に応じて防犯カメラの設置等も検討するなど、様々な視点から性犯罪防止に取り組んで参ります。  

 なお、現在も小豆沢公園や赤塚溜池公園など、一部の公園には女性用トイレが設置されており、今後も現状ある女性用トイレを減らしていく計画はございません。   

 

今後とも、板橋区の公園行政にご理解ご協力をお願いいたします。 

 

 

 

 

 

 

2.質問2

 

 

(質問)

 

板橋区立高島平五丁目公園について問い合わせをした者です。

回答ありがとうございました。板橋区の公衆トイレが、バリアフリートイレを中心に設計され、オプションとして男性用小用便器が設置され現在のような状態になったことが分かりました。

しかし、いただいた回答についての疑問があったのと、それにまつわる情報共有をお願いしたく、再度問い合わせ致します。

1.板橋区内229か所ある公園・公衆便所のうち、バリアフリートイレだけのところは何か所あるでしょうか。
2.いただいた回答の「3.公衆トイレの設置ルールについて」の説明にある「利用頻度が高い男子小便器」について、具体的な資料やデータなどありますでしょうか。あったら教えていただきたくお願い致します。

上記質問2.について補足。

公衆トイレの男女比を調べているツイッターアカウント「ももりん@zqioTceBsozUjeT」という方がいます。外出時のトイレ利用で、男性用トイレに並んで待つ人を見かけることがほぼないのに女性用はいつも長蛇の列という現状に疑問を持ち、主に首都圏の公共交通機関のトイレの便器の個数を調べています。現在300か所以上を調査し、平均して約1.75倍で、男性用トイレの便器の数の方が多いことが判明しました。

また、小用に限りますが、男性は女性の約1/3の時間で済みます。

例えばJR八王子駅。


https://twitter.com/zqioTceBsozUjeT/status/1566077268245352450

女性用個室(全数)が6室に対し、男性用個室が7室。ここに小用便器が10か所加わります。私が八王子駅に問い合わせたところ、朝の通勤時間帯の利用者を調査し、その結果を基に算出したものだと回答がありました。しかし、ここも女性用には長い行列ができているのに男性はさっと入ってさっと出てくるわけです。男性用はただでさえ数が多く、使用時間は短いのだから当たり前です。計算上は6人の女性が用を足している間に、男性トイレでは37~51人が利用できることになります。目の前の現実が反映されないデータが間違いとしか思えません。

公衆トイレは重要な社会インフラです。
さまざまな制限から、割り切りや譲り合いが必要なのは良く分かります。
しかし、施設の設計において、性差による使用時間の差や安全に対する視点の違い(異性の排せつ物に性的魅力を感じる者による、排せつ関連物への執着や使用済み生理用品の持ち去り等が確認されている)を加味していただけたらと希望いたします。


参考
https://ameblo.jp/jokerquestion/entry-12805600310.html

 

 

 

(回答)

 

 事例等のご紹介ありがとうございました。 

いただいた①②のご質問、ご意見についてお答えします。

 

1. 板橋区内229か所ある公園・公衆便所のうち、バリアフリートイレだけのところは何か所あるでしょうか。  

   バリアフリートイレのみは1か所です。 

 

2.「3.公衆トイレの設置ルールについて」の説明にある「利用頻度が高い男子小便器」について、具体的な資料やデータなどありますでしょうか。  

   計画策定当時に利用者を集計したデータ等は残っておりません。   

  

   公園・公衆トイレについては様々なご意見をいただいており、区としても現状の方針や計画について、見直しの必要性を感じているところです。  

   前回の回答の中で言及させていただいた「公園・公衆トイレの適正配置・改修計画」は、計画期間が2025年度までとなっていることもあり、今後改訂を検討していく予定です。  

 

様々な制約はございますが、データの収集を行い、皆さまからいただいたご意見も参考にしながら内容を検討していきたいと考えております。  

この度は貴重なご意見をいただきありがとうございました。  

 

今後とも、板橋区の公園行政にご理解ご協力をお願いいたします。

 

 

20230606 16:20