アメリカン・フォークアートに携わっていながら最近までカナダのフォークアーティスト、モード・ルイス(1903-1970)については知りませんでした。2021年夏、友人(東京での展示会で協力してくれました)が映画「しあわせの絵の具 愛を描く モード・ルイス」(2018/3/3日本映画公開)を知っているかというLineが入りました。ルイスの情報よりも先に映画で彼女のことを知ることが出来ました。
ルイスは幼少の頃からリウマチを患いほぼ学校に行っておらず、美術の教育は受けていません。身体にハンディを持ちながらも好きな絵を子供の頃から描いていました。境遇的には決して恵まれたものではありませんでしたが、絵を描く時が彼女の至福の時でした。
ルイスは名声を手にしますが、ただ絵を描くのが好きでいくらで売れようとも興味を示さなかったと言われています。売れるように、売るために描いた絵ならば決して人々に愛されることはなかったはずです。
現在、ルイスが住んでいた絵でデコレイトされた家(4X3.8mという小さな家でした)はノバスコシア美術館内(カナダ・ノバスコシア州)に常設展示されています。