日本での電子書籍構想は、古くは1998年の電子書籍コンソーシアムから始まりました。
この時は私はあまり知らないので詳細は分りませんが失敗で終わっています。
問題点は下記の点だと思います。

1.データ通信の問題(1冊10MBのDLに4~5時間を要した)
2.紙の本が売れなくなるという出版社の危機感

その後メーカーが専用端末を発売していきます。
・松下電器産業「シグマブック」2003年
・ソニー「リブリエ」2004年
・松下電器産業「ワーズギア」2006年
johnpeaseのブログ-ソニー端末「リブリエ」

私はこの頃電子書籍を知り端末を使用していました。
活字中毒の私にとっては非常に衝撃的でした。
ハードカバーや文庫本数冊を持ち歩くことを考えたらなんと便利なんだろう!
使った事がある人なら分るのですが読みやすいし、軽いのです。

しかしこの電子ブックリーダーも撤退してしまいます。
理由は以下だと考えられます。
1.端末が3万~4万と高い
2.コンテンツが少ない(紙の本が売れなくなるという出版社の危機感)
3.PC経由でなければコンテンツを購入できない
4.クレジット決済

この時代まだ今と違ってインターネットでクレジットカードを使用し、モノを購入するという行為は、
まだ敷居の高いものでした。(4)

また「キンドル」「ipad」等と違いPC経由でコンテンツを購入し、それから端末に入れるという面倒くささ。(3)

さらに、一部の出版社を除いて、電子書籍には各社懐疑的でした。
やはり紙の本が売れなくなるという出版社の危機感からか、
なかなか優良コンテンツは増えていきません。(2)

そして何よりも端末価格の高さ!(1)
優良コンテンツも少ない中、電子書籍の専用端末に3~4万払うユーザーはなかなかいません。
本一冊1,000円だとしても元をとるのに30~40冊読まなければならない。
その対価を得れるだけの魅力的なコンテンツは少なかった…

少なくともこの時点では、日本の電子書籍業界はユーザーをきちんと見れていなかったというのが
衰退した大きな原因だと思います。

こうして専用端末は消えて行き、代わりに携帯電子書籍の時代がやってくるわけですが、それは次回。

ちなみにソニーの『リブリエ』は米国では『キンドル』に次ぎ普及しました。
この辺はきちんと分析しないと行けないと思います。

結論的には各フェーズで『電子書籍元年』と言う言葉が使われていたわけで、別に今に始まったことでもない、と。


ipadが発売され、アメリカではキンドルが注目され、googleは『Googleエディション』を発表し、日々日経やweb上を騒がせている電子書籍。

関連書籍も多々発売され角川歴彦さんの『クラウド時代と<クール革命> 』から始まり
『電子書籍元年』(著:田代真人)『電子書籍の衝撃』(著:佐々木 俊尚)等、様々な視点から電子書籍に言及している。

更には凸版印刷・大日本印刷の日本の二大印刷会社を電通が結びつける形で「電子出版制作・流通協議会」(AEBS)が設立。
これは薩長同盟のようなものであり、水と油の関係の凸版印刷と大日本印刷が手を組むという考えられない事が起こり多いに業界を騒がせた。

ブックフェアでは『電子書籍元年』というキーワードがもてはやされ業界内外からたくさんの人が訪づれていた。

そんなわけで、今もっとも注目されている電子書籍についてつらつらと書いてみたいなと思っています。