履き違えた 愛のサイン
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"俺は君の事


本気で愛してるのに


今も会いたくて声聞きたくて


苦しいのに…


君は俺を見てくれてなかった。



彼奴を見てた。



俺は利用されてたのか…?



君は何を考えてた…?



君は俺を愛していなかった…?



俺のどこが気に食わなかった…?



怒りと不安と寂しさと悲しさが



一気に襲ってきて



今にもぶっ壊れそう。



助けてよ、太輔。"





第2章【掛け違えた 愛のボタン】
渉 side



太輔と別れてから3日。

あの日から俺は目も合わせてない。

結局、俺はただ太輔に利用されてた男。

でも、どんだけ腹が立っても悲しくても

愛しい気持ちの方が大きくて…

太輔の温もり、優しさ、可愛さ
全てが忘れられなくて

頭に太輔の笑顔が浮かんできて…

太輔しか考えられなくて。

太輔しか愛せなくて。

時々感じる太輔からの視線が
嬉しくて切なくて。

わざと気付かないふりする自分に腹が立って。

もう、自分が嫌になって。

素直になれない自分が嫌で。

頭ん中は常に太輔でいっぱいで。


辛くて。


夜も眠れなくて。

気持ち悪いくらい愛しくて。


翌日、俺は体調を崩して倒れた。





ん…?

目を覚ますと天井。
ベッドの上にいた。
ゆっくり起き上がる。
事務所の休養室だ。

左には窓。
右には…太輔。

時計を見る。真夜中だ。
太輔…仕事終わって疲れてんのに
見守っててくれたの?

椅子に座ったまま寝ている
太輔を見つめた。

久しぶりに見る顔。
大好きな顔。
自然に口元が緩む。

俺は寝ている彼に
ありがとうと言って、
軽く唇を重ねた。

そして、太輔をベッドで寝かせ、
俺は見守るように椅子で眠りに堕ちた。