安藤 直子
アトピー性皮膚炎
患者1000人の証言
2008年刊行。1964年生まれの著者は、小学校に上がるころからか、冬場にときどき、肘と膝の内側に湿疹ができるようになった。
思春期には治まったけれど、ニキビの治療で訪れた皮膚科で、ついでに訴えた ”右目の下の痒いできもの” に、何も書かれていないチューブに入った10gの薬を処方された。
何の説明もなかったため、2年間も塗り続けたその薬は "ロコイド” だったことを知ってからは怖くなり、やめればやめたで劇症化した。
辛い思いをしながらも大学を出て、治療の方針をめぐって家族との軋轢もあり、アメリカへ渡って、突然症状は好転する。
しかし再発して離職せざるをえず、96年に帰国。新薬の ”プロトピック” の治験に参加して最初はよく効いたものの、5年後に悪化しはじめ、ステロイドに切り替えざるをえなくなる。
どうしてもそれを使い続けることが良いとは思えず、「生きるのが辛い」とまで思う症状を抱えながらも薬から離れて5年。だいぶ良くなってきたのを機に、同じような悩みを抱える人たちの声を集めることを決意し、80問近い項目のアンケートを2087部配布して、回収できた1074部の統計をまとめている。
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アトピー関連の本は信憑性に欠ける、と僕は思います。で、この本は良く考えて書かれてる。なるべく、誰も責めないようにしています。
病気にならなかったら、まず読まなかっただろうなぁ。他人の苦しみを親身に感じられるようになったのは、むしろ良かったと思います。
個人的には、毎食サラダを食べるようにしてから、だいぶ良くなりました。