ジョアンのいない9月 その3(全5回)
なぜ自分で治さないのか?
ところで「なぜエンティティーは病気のジョアンさんを治さないのか?」と疑問に思う方もおられると思います。エンティティーが治療をすれば、現代医療に頼る必要などないのではないか、という素朴な疑問はもっともです。
そしてエンティティーがジョアンさんを治療した例は過去にあります。
1987年、まだ45歳のときのことですが、ジョアンさんは脳卒中で倒れました。半身に麻痺が出ました。筋萎縮が起こり、両目は落ちくぼみ、両手はこわばって変形したように見えたそうです。この事態に対してエンティティーはジョアンさんの身体に入って、ジョアンさんの肉体を使ってジョアンさんを治療する方法を選択しました。エンティティーがジョアンさんの身体に入ると、それまで麻痺していたはずの両手が全く何でもなかったかのように動きだし、自分の腹部をメスで切開し始めました。下の写真がその時のものです。視線は何でもないかのように自分で縫合している傷口に向けられています。
※ブログの制限でグレースケールになっています。カラー写真は以下のアドレスにあります。
http://john-of-god-casa.info/picture.html もちろん、このときジョアンさんの意識はありません。エンティティーの入っていないふだんのジョアンさんは血を見るのが大嫌いで、血を見ると気分が悪くなり、気絶します。 そして写真をみれば判るとおり、エンティティーの入っているジョアンさんは本当に穏やかな顔をしています。そして腹部のわずかな切開手術でなぜ脳卒中が治療されるのか、今の我々には知る術がありませんが、この手術の後、ジョアンさんは何もなかったかのような元通りの身体に戻った、とのことでした。
脳卒中の場合、いまの急性期の治療では血栓溶解剤、血管内治療などを組み合わせた先進的な治療法もありますが、この1987年当時の医療では外科的な治療の場合-開頭手術、内科的治療の場合-温存的な治療になった、と推測されます。おそらく回復やリハビリにも時間は掛かったでしょうし、それまで通りセッションが出来る身体になったかどうかもかなり怪しいように思います。
要はエンティティーによる治療法の選択とそれを選択する意味ということかと思います。エンティティーは現代医療のとの連携もとても重視します。現にブラジルの病院にはドクタースタンリーDr.Stanleyという、カーサのエンティティーと連絡を取り合って、治療に当たり、実績を上げている腎臓の専門医がいることを私は知っています。今回は胃のヘルニアという簡単な手術であったということで現代医療に任せたという部分と、これはもちろん推測ですが、ジョアンさん自身の学び-食生活の節制(ジョアンさんはお肉が好きでいつも食べ過ぎるほど食べます。野菜は食べません。運動はしません。それで糖尿にもなっています。エンティティーはジョアンさんに体重を落とすようにいつも言っているのですが聞き入れないそうです)という面、あるいは休養という側面もあったのではないかと思っています。
その3へつづく