別にそれが私にとって何も変化はないんですが。

見ていた雑誌で偶然Sさんの名前を見つけた。
変わった名前だから目立つ・・私だけかもしれない。
今まで人伝いにアメリカに行ってるとかは聞いていたけど、久しぶり。
ドーンと写真入りで紹介されていてびっくり。
無理してガチガチに笑ってる。
性格的にSNSとか一切しない人だったから戸惑っているのがありあり。
ああ、おかしい。
奥様も写真入りで載っている。 しあわせそうだなと思って・・

私と下の名前が同じだ。

彼が私の名前を呼ぶ声が聞こえた気がした。
彼の声を思い出さなかった年月が一瞬で飛んだ。

あんなに一生懸命忘れたのに。
やっと私にも価値があるのかなと思い始めてきたのに。

やっぱりあなたはひどい人。

でも。
私も年をとった。
一瞬で忘れるわ。
人の恋愛事情にはなんの興味もないですが。
あれ、彼女あの人と付き合っていたんじゃなかったけ?という場面によく遭遇する。
基本その場で忘れるんだけど
絶対言わないでくださいメールをもらってからそうなんだ、って驚く。

学会の帰り、彼と一緒の時にそういう場面があった。
私の方はうわ!だけでスルーしようとしてたのに。
彼の方から2人に「来てたの?」って声をかけてしまった。
こっちはスーツだけど 彼女、花柄ワンピースで学会に来るわけないでしょうが!
彼以外の3人は曖昧な笑顔で大人の挨拶を交わして。
「あ、ごはん‥」という彼の靴を後ろから蹴って「あらごめんなさ〜い失礼します!」と強引に2人と離れた。

「何言ってんですか!」
「お腹減ってないの?」
心底驚いた顔にイラッときて
「2人で行きたいんです!」

‥あっ。

「そう言えばいいのに。」

違う!違います!違うんです!
というか空気!そんなこと!

「‥行こう。」

彼の少し後を
ふさわしい答えを探して口パクパクしながらついていく。

変な光景。

お盆も開けて
彼と久しぶりに職場で顔を合わせた。
「少し日に焼けましたか?」
「運転長かったからだよ。」
遊んでたわけじゃない、と笑顔に白い歯が目立つ。
「少し遊んだ方が私としては安心です。」
「君は遊んでた?」
「はい。」
「そう。」
じゃあ安心だ、と目をそらす。
お母さんはお元気だった?とひと通り近況報告。ああ、そうだ‥

「そういえば」
「ん?」
「私の曽祖母は芸者だったらしいです。」
「は?」
「仏壇のお掃除をしてたら過去帳が出て来て、それで。」
「そうか〜」

‥?  
「あまり見ないでください」
にやけ顔が腹立たしい。
「踊りませんし演奏もできません!」
「だよな〜カラオケ下手だもんね。」
「!」
手元のタオルを丸めてぶつける。
あ、氷包んでたんだった。
「痛!」
ごめんなさいという言葉は
「芸者というより芸人‥」
と言われて
「バカ!大嫌い!」に変化‥
朝最初にすることは何ですか?
髪をまとめる。
誕生日だからといって変わるわけもなく。
いつもどおり。

最近検査でちょっとひっかかったので、
自分の体にいつもありがとう、って手をあてる。

早朝、おめでとうメールがきた。何もなかったら会おう、って。
あなたの誕生日に何もしなかったから申し訳なくて、って返した。

お食事行きましょう、って誘ったら来てくれて
お泊りに行きましょう、って言うと付き合ってくれて。

本当に私は幸せです。

今日も暑くなりそう。
お体大切に。
AppleWatchの説明書をiPadで見ながらガラケーで問い合わせてiPhoneを操作してるとSiriに「便利って何?」と聞きたくなる。