正直言って、もっとカッコよく終わるはずだった。。。
それが、終盤、バテバテで、歩いたり止まったりしながらのボロボロのゴール。。。
目標タイムを4時間15~20分として、前半は4時間5分くらいのペースで快調に飛ばしていた。
まさか、途中で歩くことになるとは....
思えば、直前の練習が調子よかっただけで、初めてのフルマラソンを、知らず舐めていたのだと思う。
噂に聞いていた「悪魔」が33キロ過ぎでやってきた。ガタっと体がおかしくなった。
燃料切れで力が抜けて、足が固まり棒切れのようになり.、気がつけば、走るのをやめてトボトボと歩いていた。
恥ずかしかった。走るのをやめて歩いている自分が。歩くことなく走り続けてゴールしなきゃ、完走とは言えないと思っていたし、それなりの自信があったので、家族や友人、知人にも強気の抱負を語ってきたし。
どこまでも真っ直ぐな西湘バイパスが無限に続く。
体中の筋肉がもう痛くて、100メートル走るのもつらいのに、道はまだ10キロ近くもある。。
なかば、絶望的な気持ちで、「棄権」の文字と闘いながら、
走っては、またダメになり、歩いては、また走ったり。どのくらい、歩いたのだろう。
自分では、そこからは、ほとんど歩いていたような記憶ばかりだ。自分に情けなさを感じながら。
それでも、いつのまにか、気がつけば、あと4キロほどの地点にきていた。湘南の海がやわらかい日差しを浴びてきらきら優しい表情を見せる。
急に、、「100メートル走るのもつらいのに、道は10キロもあって、気が遠くなる。それでも、どうにか進めば確実にゴールが近づいてくる。」ことが、「教訓」とかじゃなくて、本当にわかった。こんなに、動けないのに、自分はちゃんとゴールに近づいている。「自分は凄いんだ!」と思えた。根性があるとか、ないとかじゃない。でも、こんなに体がダメになっても、前に進み続けている。40キロ近くも自分の足で来たのだ。これは凄いことなんだ!!!
そう思ったら、自分への誇りやら、自信やら、あらゆる勇気が湧いてきて、あらゆるネガティブな気持ちが消えていった。歩きながら止まりながらでも恥ずかしくない。ただ、ゴールをすればいいのだ。それは素晴らしいことなのだ。マラソンしている。それだけで、もう最高に幸せなのだ、と。
それから、自分がマラソンを走ることを通じてもらった、たくさんの人の温かさへの感謝。
スタート前から、ゴールまで、必ず全員100%の励ましをくれた大勢のボランティアの皆さん、
見知らぬこのランナーに声をかけ、手をさしのべてくれる沿道の皆さん、子供たち
前日の残業をしないで早く帰れるように協力してくれた会社のみんな、
自分も必死だろうに、30キロ地点で、僕が落とした帽子をわざわざ拾ってくれたランナーの人、
他の友人の応援も兼ねてと言って、休日の貴重な時間に折り返し地点で僕を迎えてくれた会社のOさん、
そして、マラソンに出場するからと言って、育児をほったらかして練習に励むわがままを許してくれた妻。
(他、書ききれない。。。)
そんな感動と感謝で、ゴール直前は幸せいっぱいで、タイムなんかどうでもいい、の境地になっていた。
ところが、ゴールしたら、タイムはネットで4時間31分。確かに目標よりは遅れたけど、あんなに歩いたわりには、速かった!なぜだか、理由はわからない。。。。
ゴールするだけで幸せ、マラソンするだけで幸せ、生きているだけで幸せ、の境地を知ることができた僕に対する、神様のご褒美としか思えない。。。。
*すみません、感慨が強すぎで、上手く書けませんでした。。。後日も、何度も分けて、色んな角度から、「湘南マラソン出場/完走」について、書かせてください。。。今日は、上手く書けなかったけど、とりあえず、自分の具体的にならない得体のしれない感動をメモすることができたので、満足して眠りにつきたいと思います。。。。。