ストーリーは予め知っていたのだが、人に聞いていた以上に感動する作品であった。
年老いた老人同士の恋、なんて素敵なんだろう。
若いころと同じようにときめき、胸躍る恋。
あんな恋を年をとってからもできたら最高だろうな。

本作にはある裏があるのだが、それがまた、まさにやさしい嘘。
大切な人を大切にする、ってことはこういう意味でもあるのか、とハッとさせられる。
少し切なく、胸が苦しくなるところでもある。
が、主人公を取り巻くのは、温かく彼を見守る人々の心優しさと、彼をいかに大切にしているか、という心の表れ。
誰かに優しくなりたくなる、そんなストーリーでもある。