フェイクファーの恋フェイクファーの恋フェイクファーの恋



君は、モノリスを知っているか。
おれは、ほとんど知らない。
だけど、この写真は、「モノリス」そのものだと感じたんだ。
孤独な、モノリス。

移動するモノリス。

私たちの愛すべきモノリス。

賀正。

http://www.youtube.com/watch?v=JzitL_UOd6M
フェイクファーの恋

 天候が荒れるはずの年末年始は、意外なほど穏やかに過ぎていった。ただ青いだけの空の下、僕たちはビールを飲んで、煙草を吸った。昼間から酒を飲むのはなんだか悪いことをしている気分になるけど、正月ということも手伝って、少しは罪悪感を消してくれたような気がした。寒くも暑くもない生暖かい空気が、やけに目を醒まさせた。

 何言ってんだ馬鹿野郎、石でできた建物、鉄でできたオブジェ、石でできていないもの、この街には色々なものがあり僕はどちらかというと、石でできた建物が好きだった。なんだか歴史的な感じがするし、少し知的な印象がする。何となくだがなにか不思議なパワーをもらった様な気がする、いつも。

みなさんが、そういうのもよくわかります。
私も新年早々、楽しい一日を過ごさせていただきました。殴り合う人々も街の風景と化して、自然の一部となるように撮影させていただきました。明らかに周りの目が冷たいのも、新年の一興として許していただけるものと考えて、路上で寝転びました。「路上の冷たさは、常に社会の冷たさと一致しているな」彼はそうつぶやきました。そして僕たちの新年の行事は終わりを迎えました。