№1 キガシラコンドル
学名 Cathartes burrovianus
英名 Lesser Yellow-headed Vulture
キガシラコンドル 2024/02/14
天王寺動物園は大阪府の天王寺区茶臼町にある動物園だ。
1915年に開園し、これは日本で三番目に開園した動物園にあたる。
約11ヘクタールの園内には、アムールトラやキーウィをはじめとした様々な動物が展示されており、大阪の人々の憩いの場となっている。
180種1000点の動物が展示されているのもあってかアムールトラやカバのようなメジャー種からキーウィやドリルといった国内唯一の珍種まで幅広い動物が展示されている。
このブログの主役のキガシラコンドルは新世界ゲートの近く猛禽類エリアで展示されている。
このキガシラコンドルは実は国内で天王寺でしか展示されていない。ペットルートの流通もないので、日本では本当にここでしか見る事は出来ない。
名前はガッシー君。キガシラから取っているのだろうか?
“キガシラ”の名の通り嘴と眼の周りが黄色っぽくなっているのが特徴である。大きさ自体は隣のヒメコンドルとあまり変わらないぐらいで遠巻きで見れば同じヒメコンドルだと思うかもしれない。しかし顔を見れば一目瞭然である。
昔はつがいで展示されていたらしいが、現在は一羽しかいない。悠々自適なおじいちゃんの一人暮らしといった所だろうか。
天王寺動物園の猛禽類エリアは分類学的展示法に則っており、隣にはヒメコンドルやアンデスコンドルといった近縁種が展示されていた。(最近までクロコンドルもいたようだ)
ケージの大きさはそれなりで個人的に日本の“典型的な”展示方法だと思った。お世辞にも完璧だとは言えないだろう。
だが、コンドル3種を同時に見る事が出来る施設というのはかなり珍しく興味深かった。他の猛禽類と見比べても楽しいだろう。
天王寺動物園は現在大規模な改修が行われており、古い建物やエリアを壊しつつ新たな動物園へと生まれ変わりつつある。
ゾウは亡くなりコアラはイギリスへと飛び立った。いずれはこの猛禽エリアも新しい猛禽エリアへと生まれ変わるのだろう。
ガッシー君は結構年である。もし彼が亡くなった後CITESの影響や現在の天王寺動物園のコンセプトなど事情から新たな個体が導入する可能性は著しく低いと思われる。
日本から消えてしまう前に黄色の頭がチャーミーな彼をゆっくり観察してみて欲しい。