
アメーバブロガーの皆さんはどなたもご存知のこの事故。
簡単に振り返ってみる。去る10月1日、横浜市緑区JR横浜線中山駅近くの踏切で、遮断機が下り電車が近づきつつある中、線路に横たわっていた74歳の男性を助けようと、車の助手席から飛び出し、踏切に侵入した女性(40歳独身)が電車に撥ねられ死亡した。男性は命に別状はなかった。
痛ましい事故だ。誰もが危険を顧みずお年寄りを助け、亡くなった女性の勇気を賛美する。
昨日のお通夜には菅官房長官が参列し安倍首相からの感謝状を遺族に手渡した。さらに政府から紅授奉章も授与されたそうだ。
世間はこの女性への賛美一色だ。自分を犠牲にして人助けをした女性に対し、私もただただ合掌するばかりだ。凡人には出来ないことだ。
でも、これでいいのか?
子供に先立たれた親の苦しみはどれ程のものか?
肉親、関係者の悲しみはどれ程の深さか?
40歳の死。人生はまだこれからだったはずだ。
もとより命の重さは老若男女皆同じだ。
同じだが・・・、割り切れない。間尺に合わない!
老人は自殺するために踏切に進入したとする説もある。
聖母の如きこの女性に対する批判も一部にある。
遮断機の下りた踏切に入ってはいけない。まずすべきは設置されている非常ベルを押すことだ。そうすれば多少なりとも早く運転手がブレーキを踏んだはずなのだ。
この女性の行動は尊い。だが、手放しで美談に仕立て上げて、他の意見を封じるような風潮は如何なものだろうか???