19日、風太さんのお誘いを受けて、「風太のボクんちへおいでよ」に出演した。
8~9月は仕事の繁忙期で、この日もUHUのドアを開けたのは午後7時を回っていたが、既にオープニングの風太さんの演奏は始まっていた。
出演される皆さんへ挨拶もせずに、私はひとり控室で三線、ウクレレのチューニングと、「我自由丸」の練習をした。
「柏屋・七夕の夕べ」以来の晴れ舞台を成功させなくてはならない。
風太さんが控室に戻ってきた。「よろしくお願いします」と挨拶して、私は客席に向かった。
出演者以外の純粋なお客さんは数人ほど。まっちゃん、石田さん、会津さん、河鹿のお二人、黒木君も来ている。会津さんの隣りの席につき一息ついた。

 ゼンザエース(しんや)さん

ゼンザエースことシンヤさんの演奏が始まった。意識してか否か、この日は押さえたパフォーマンス。
私はビールを飲んで気持ちを落ち着かせたかったが、「まじゅん」の出番はこの次だ。ライブを終えてスッキリしたところで、達成感に浸りながら飲むことにしよう。

7時40分、「まじゅん」はステージに立った。
いつもと違う自分を感じた。気負っているのか、妙に緊張している。
手のひらは汗をかき、口の中はカラカラ・・・。

 まじゅん(石田さんの動画映像より拝借)

「イラヨイ月夜浜」でスタート。出来はマアマア。
続いて新曲「我自由丸」。譜面を見ないで歌うよう練習はしてきたが、見ずにはいられなかった。大きなミスは無かった。
三線のラストは「てぃんさぐの花」。まっちゃんは風邪をひいた様で高音のハリがイマイチ。私も普段はステージからお客さんの表情が分かるのだが、この日はお客さんが見えなかった。
MCでは気の利いた話を2~3考えていたのだが、自己紹介さえ出来なかった。
ウクレレに持ち替え、「サルビアの花」と「冬のサナトリウム」。出来は悪くなかったが、私の弾く指とウクレレの弦との摩擦音が気になった。私の腕が未熟なのだろう。
ラストは「芭蕉布」。私の音楽活動の原点であり、自信の一曲である。
「海の青さに、空の青、#$※@&%・・・」 やっちまった。(T_T)
「春のお約束」で歌った「愛こそはすべて」や、綾サミ結婚披露パーティーでの「GSメドレー」の失敗が頭をよぎる・・・。あの時も譜面を見ずに歌って失敗した。
失敗が表情に出る私。決して譜面を見て悪いことはないのだが、もっと上手くやらなくては・・・。とにもかくにも40分のステージが終わり、皆さんは暖かくまじゅんを迎えてくれた。
私は早速生ビールとおでんを頼み、深いため息をついた。

 河鹿

まじゅんに続いては「河鹿」のご夫婦。
「下を向いて歩くよ」「ウインク&キッス」など5曲。ほのぼのと息の合った演奏を披露してくれた。
ここで黒木君がステージに近寄り「雑草のように」をアンコール。感動的なラストだった。

 里花&石田チビオヤジ

お次は会津里花さん。
「ナッシング」の後、石田さんを呼び「里花&石田チビオヤジ」。
石田さんの三線で「銀の舟」、「ヒマラヤ杉」、そして何んと「赤花」。私が初めて「白花」の練習に参加した時に生まれた彼女(作詞はサミーさん)の傑作である。当時私はベースパートを覚えようと必死に練習したものだった。石田さんは難しい三線パートを楽々と弾いていた。これが天賦の才というのだろう。
ラストはソロで「ささげ歌」。ほんの2年前のことなのに妙に懐かしい。

 風太&里花&ヨッピイ

トリは勿論ホストの風太さん。
「純白の自由」のあと会津さんを呼び「地平線」「ひとつぶの砂」。
更にピアノにヨッピイさんを呼んで「明日の雨」「幸せの法則」「夏の終わりのブルース」。アンコールは映画「追憶」のテーマ。
その素晴らしい歌声、演奏に我々観客は酔いしれた。10時25分、「風太のボクんちへおいでよ」は盛況のうちに終了。
石田さん会津さんと、いつかジョイントをやろうと話し合った。「白花」「凪」「まじゅん」三組のジョイントライブは私の夢。
でも「まじゅん」はまだまだ発展途上。もっともっと練習して、場数を踏んで、自分たちの思うようなパフォーマンスをしっかりやらなくては。これが「まじゅん」の音と胸を張って言えるようにしなくては。彼等に負けないよう、そして風太さんにまた誘っていただけるよう頑張ろう。努力あるのみ。

「まじゅん」のこの日の出来は60点。まっちゃんの凄味のあるボーカルが聴けなかったのは風邪のせいで仕方がないが、私の大ミスは致命的だった。
それでも石田さんのお友達(女性)から、以前私の歌った「コーヒーブルース」がとても印象に残ったと言っていただき、自己嫌悪に喘ぐ私の救いとなった。
お招きいただいた風太さん、お世話になりました。共演の皆さん、ありがとうございました。またご一緒出来る日を楽しみにしています。