先日お誕生日だったK子さんへ送ったバースデーメッセージがきっかけで、ライブハウス「UHU」の「水曜フォーク村」にソロで出演してきた。

出演と言ってもオープンステージだから〈お客=出演者〉ということ。月曜日のチャレンジライブと同じ趣旨だ。
フォーク好きが何組集まるだろうと考えながら、午後7時50分お店へ。
店内はまだ閑散としていて、静岡を代表するミュージシャンの一人黒木祐太さん他3名の男性が。
店長テツさんに挨拶し、生ビールとおでんを注文して腹ごしらえ。
飲みながら暫らく待つこと30分、K子さんが入ってきた。
そう、この日は出演を兼ねて彼女と音楽の話をするのが目的だったのだ。
そして彼女から黒木さんを紹介してもらった。

K子さんとお話しするのは8月の夜店市以来、いやその後ゆらてぃくの練習に遊びに来てくれたことがあった。只こうしてじっくり音楽の話をするのは初めてだ。
彼女は島唄を歌いたいと言う。私も9年続けている三線を人前で演奏してみたい。唱歌や昭和歌謡など趣向も一致する。近々音合わせをしてみようという結論に達した。

セッティングを始めた他のグループが始める前に演ってしまおうということになり、8時50分、私はステージに上がった。
まずは高田渡の「コーヒーブルース」。自己紹介ではジョージ浜口の芸名の由来を披露。2曲目はその浜口庫之助の「涙くんさよなら」。以前「凪」や「ゆらてぃく」で演奏したことがあった。
3曲目はK子さんにコーラス、K木さんにギターの間奏をお願いして「生活の柄」。事前にチョコっと音合わせをしたが、さすがギターの名手K木さん、見事なプレイ。K子さんのハモリもピッタリ決まった。気を良くした私はもう1曲歌うことにした。はっぴいえんどの「風を集めて」。これは自分に合う様にコードをオリジナルとは変えてあるので、流石のK木さんでも合わせるのは難しかった様だ。

 K子&ユウタ

私がステージを降りた後、K子さんが黒木さんのサポートでオリジナルの「自分のことは」を披露した。

オヤジバンドの皆さん 

我々の後にステージに上がったグループはギター、ベース、ドラムスの3人編成。年齢も私より少し若い、所謂オヤジバンドだ。
サンタナの「ブラック・マジック・ウーマン」「僕のリズムを聴いてくれ」、ビートルズの「デイ・トリッパー」「マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」、泉谷しげるの「眠れない夜」「軍旗はためく下に」などすべて私のストライクゾーン。リクエストに応えてクリームの「クロス・ロード」。
練習を兼ねての演奏なので完璧ではないのだが、3人で楽しそうに演奏する波動が伝わってきて、私は手拍子が止まらない。気の合った者通しで楽しむ。これがバンドの本質だ。

ジントニックで良い気分になった私に店長から第二ステージの依頼。
同じものを演ってもつまらない。私は大胆不敵にもオリジナルを歌うことにした。
「哀しい予感」と「北の海辺に埋めた歌」。何カ月も練習していないのに。これも酔いの為せる業なのだろう。
譜面を見ながらの演奏だったので良い出来とは言い難かったが、私は何かを掴んだ様な気がした。間違っても、つっかえても楽しくやれば良いのだ。ハッピーな気分はきっと観客に伝わる。
経験を積んでいけば、もっと上手く出来る様になるだろう。

 
黒木さんのバックアップでK子さんも再びステージに立ちオリジナルを何曲か演奏した。
彼女は高音が美しく色気がある。この日は喉の調子がイマイチで不本意な出来のようだったが、一緒にやってみたいシンガーだ。

10時45分、この日のメイン黒木祐太さんの演奏が始まった。
少ししわがれたソウルっぽい歌声に、内容の濃い歌詞。達者なギター。一流だ。
金曜日にもUHUでライブをやるそうなので見に行くことにしよう
時刻は11時を回った。最終バスに乗らなくては。皆さんに挨拶して私はお店を後にした。