歌舞伎座タワー５階、歌舞伎座ギャラリーで開催中の「体験空間　歌舞伎にタッチ！－しる・みる・ふれる・やってみる－」に行ってきました。やっと！
http://www.shochiku.co.jp/play/kabukiza/gallery/

歌舞伎の舞台で実際に使われる大道具、小道具、衣装の解説や展示、ビデオ上映など、歌舞伎を知って、見て、触れて、試して楽しめる展示です。面白かった！

ビデオでは玉三郎さんの傾城や、猿之助さんの舞台の一コマも見られます！

歌舞伎って結構動物も登場するのですよね

旧歌舞伎座で実際に使われていた花道の揚幕と花道の板だそうです。（実際に乗って、歩いてみることができます！）　花道の出の「シャリーン」の音の秘密もわかりました！

一押しは、市川染五郎さんが案内人になって舞台の裏側と裏方さんの仕事を紹介するビデオ
「市川染五郎プレゼンツ『歌舞伎座の秘密－忍入舞台裏染色（しのびいるうらはそめいろ）－』」。１２月は未公開部分を含めた拡大版が前編、後編に分かれて上映されています。

一般の私たちは決して見ることのできない舞台装置の”せり”や”すっぽん”を操作する様子や、照明、かきわりの操作などと、それぞれの裏方さんへのインタビュー。染五郎さん自身も初めて潜入という形で、「へェー、なるほどー」って言いながら、一般の私たちと同じ目線で体験取材しなが紹介してくれるのが、面白いです。たっつけ姿が粋！

(本人曰く）箸より重いものを持ったことがない染五郎さんが、２２mもあるロールに巻いた重いござをボーリングを投げる要領でザーッと舞台に広げてみせたり、舞台天井で吊ものの装置を動かすところに潜入して、「おお怖ッ、おお怖ッ」って言いながら、下の舞台が金網ごしに見える細い通路を歩いてみたり、大奮闘！染五郎さん、高所恐怖症かしら？（笑）

大道具の総責任者？鈴木栄登さん（通称ヒデさん）とのやりとり、染五郎さんのお茶目なキャラが出てて面白かった。印象に残ったのが、ヒデさんはじめ裏方の皆さんが「大方の操作は決まってるけど、最後の細かい詰めは”芝居心”で（舞台を見ながら）合わせます」とおっしゃっていたこと。この''芝居心''、照明を暗くしたり、花吹雪や雪を降らせるタイミングも其々の係の裏方さんが、お芝居の進行を見ながら頃合いを見てやっているということだそうです。舞台に上がる歌舞伎俳優さんたちだけでなく、裏方さん達も歌舞伎が好きで、舞台を創る重要なパートを担っているのだなと思いました。そして、ヒデさんが最後に言った「歌舞伎の舞台はマンパワーで支えられているんですよ」という言葉には、裏方さん達はみんな誇りを持って仕事されているのだなと、そして歌舞伎を愛しているのだなと感じました。

最後は染五郎さんの飛び六方で幕！大サービス‼

華やかで夢のような舞台も、裏にははすごいしかけや装置があって、その大きな舞台も数十人の裏方さんで支えられて成り立っているのですね。また歌舞伎の新たな一面を知ることができました。

４００年の伝統ある古典芸能の歌舞伎、格式が高いイメージがあるけれど、裏にはヒューマンで暖かいものがあるのを感じました。そこが歌舞伎の魅力の一つかもしれないななんて思いました。

今回の展示、とっても面白かった。けど・・・また、もっと歌舞伎の裏側、歴史、いろいろ知りたいです。歌舞伎座さん、是非第２弾企画展示、今度は「知る」を深める展示、是非お願いします！

歌舞伎座ギャラリーの外には屋上庭園があります。都会のオアシス

庭園脇に五右衛門階段という階段があって、歌舞伎座の屋根が見えます。「絶景かな！」

屋根には歌舞伎座の座紋である「鳳凰丸」をかたどった瓦がずらっと並んでいます。階段を下りていく途中に１つだけ、鳳凰の顔が逆を向いている「逆さ鳳凰」という紋があります。トリビアによると、これを見つけると幸せになれるとか。

見つけましたよ！フフ（笑）　（写真には逆さ鳳凰丸はありません。悪しからず）。自分で見つけましょう！

ギャラリーのカフェでお薄ぜんざいをいただきました。美味！