福岡航空交通管制部で、職業体験に来ていた中学生2人に、無線交信をさせていたことが分かったそうです。
それを隠そうとしたことは論外として、
無線従事者免許のない者に本物の業務無線を扱わせたというのは、見逃せません。
航空管制官は、「航空無線通信士」という無線従事者免許を取得していなければ、無線で航空機と通信することはできません。
パイロットも、飛行機やヘリの運転免許に加えて、「航空無線通信士」もしくは「航空特殊無線技士」の免許が必須になります。
今の日本では、無免許で無線通信を行うには、
・非常通信
・遭難通信
・ARISSスクールコンタクトで特別局の免許を得て、小中学生が、上級アマチュア無線技士(1級or2級)の免許を持つ従事者の監督の下、国際宇宙ステーションと交信する場合
・特小無線など、免許の必要のない無線
・主任無線従事者制度(主任無線従事者を置いている場合、その監督の下、限られた範囲で無資格でも運用できる)
ぐらいしかなく、今回の事例では、有免許者の監督のもと、無資格者が無線通信を行う「主任無線従事者制度」は該当しないものと考えられます。(航空管制官は全員航空無線通信士を持っているので)
SNSなどのコメントを見ると、「それぐらい、別にいいじゃん」「夢のない話」などと書かれていたりしますが、通信内容がどうこう言う問題ではなく、「マイクに向かって声を出すこと」自体が大問題なのです!
例えれば、運転免許がないのに、自動車を運転するようなものです。
隣に免許持ってる人が乗っていても、仮免許すら持っていない人が運転してOKにならないのと同じ話です。
無資格での運用は、1年以下の「懲役」、もしくは50万円以下の「罰金」です。
交通違反切符の「科料」(世間一般では「罰金」と呼ぶが、正確には、罰金より格下の「科料」です)とは、話が違います。
「口外しないように」と言っていることから、事の重大さを少しは分かっているようですが、同じ電波を扱うアマチュア無線家として、さらっと見逃してはいけないニュースだと思います。