現代の日本人にアレルギーがすごく増えている理由が少しずつ見えてきました
第一に、空気の汚れですね
第二に、食品添加物でしょう
そして
第三に、あまり咬まずに飲み込める加工食品の増加だと思います
今日は、現代社会の空気の汚れについて私見を書きます
ヒトは、生きていくために息をします 酸素が必要だからです
脳に酸素供給が10分途絶えると脳は、本来の機能を十分回復出来ないそうです
その位、呼吸は人間に必要です
(そして、呼吸をすることを司っているのはなんと二酸化炭素なのです
人間は、酸素100%の部屋では死んでしまいます
ヒトは血中の二酸化炭素濃度を感知して
呼吸をコントロールしているのです…すみませんこれは余談でした)
ヒトは肺に入るまでに空気を、湿度100%、温度を摂氏36度まで高めます
そうしないと肺の機能を十分に引き出せないからです
肺に入る空気の中に雑菌が混ざっていたらどうなるでしょう?
肺炎になってしまいますよね
そのためにヒトは、外鼻道に鼻毛を生やし息を吸うときには
中鼻・上鼻道の狭い空間を通して空気に渦を巻かせて
空気の中の雑菌や病原菌を粘液に捕らえます
更にアデノイド(上咽頭にあるリンパ組織)では
アレルゲン(アレルギーの原因物質)の監視を行なっています
呼吸は一日2万回も行ないますから
鼻と鼻道が十分機能しないとすぐに
風邪やインフルエンザなどの病原菌にやられてしまいます
それくらい鼻の役目は大事なのです
アデノイドには
特に免疫をコントロールする役目があることが解っています
世界で初めて IgA腎症という難病を治す方法(扁摘パルス療法)を
発見した 堀田修先生の著書です
一般の方用の簡単な言葉で書かれています
この扁摘パルス(扁桃腺摘出を伴うステロイドの集中点滴)法のお陰で
毎年増え続けていた
IgA腎症が悪化して透析に至る患者が減少したと言われています
軽度のIgA腎症は治る病気になってきています
詳しくは上記の本を読んでみてください
…まあ糖尿病からの透析患者がいますから全体としてまだまだ
多くの透析患者さんはいますけど…
さて
アデノイドを含む上咽頭組織は、元々内臓などを造る中胚葉組織由来なので
発生学的に、他の鼻・口腔粘膜とは異なり、内臓と密接な関係があります
親戚関係といっていいでしょう
だからアデノイドが炎症を起こすと、内臓にも異常が出てくるそうです
慢性潰瘍性大腸炎なんかが該当します
また、ストレスが掛かると胃が痛むように
アデノイドの炎症も増悪するのです
少しだけ難しい話をします
人間には、体液性免疫と呼ばれるいわゆる抗原・抗体反応を利用する
高度に発達した免疫機能(獲得免疫)と
原始的な貪食細胞に代表される細胞性免疫(自然免疫)が両方備わっています
そしてそのどちらの免疫機能も、T細胞と言われるエリート免疫細胞が
刺激を受けて分化しコントロールするように出来ています
乱暴にいうと、
体液性免疫は外敵を見つけ排除するために、非自己つまり自分でないものを
見つけて処理し無害化する機能で
細胞性免疫は、自己の細胞分裂で一定の割合で生じるガン細胞を探し出して
貪食するNK細胞(ナチュラルキラー細胞)にその役割を代表されるものです
ヒトなどの哺乳動物には、この獲得免疫という
精密な免疫機能が備わっているのです
さて、コンピューターなどの精密機械は、
精密だからこそ調整がつかなくなると誤作動を起こしてしまうものです
実は現代は、過去100年前まで無かった物質の宝庫なのです
鼻の中を通る空気の中にヒトが過去の数十万年経験のない物質がどんどん
含まれています
これではアデノイドの免疫細胞もたまったものではありません
一生懸命、見知らぬ物質を無害化するために頑張っているのです
つまり、現代は、空気を身体に吸い込む鼻道にただでも無理がかかった
世界なのです
アデノイドに無理が掛かったらどうなると思いますか?
抗原抗体反応を指令するTリンパ球(Th2細胞)が誤作動を起こして
自分の組織であるにも関わらず攻撃命令を出す
自己免疫疾患を起こしやすくなってしまうのです
自己免疫疾患とは、シェーグレン症候群や全身性エリテマトーデスなどから
尋常性乾癬や関節リウマチなども含まれます
過敏性大腸炎という安倍首相の病気も自己免疫疾患と言われています
花粉症や金属アレルギーなども免疫組織の誤作動で増悪します
この誤作動を正すために一体何をすればよいか
まずは、上咽頭に必要以上の負担を掛けないために
鼻の中を乾かさない、鼻汁で潤った状態にすることです
それは、ずばり鼻で呼吸することなのです
それも24時間鼻で呼吸することです
鼾(いびき)という字を見て下さい
鼻を干すと書きます 鼻を干したら粘膜が乾いてしまいアデノイドの機能が
十分発揮できない状態になります
その中で、体液性免疫を司令するTh2細胞が躍起になって働くと
誤作動を起こしやすくなるのです
鼾を?かないようにするには?
ベロを鍛えることです
「あいうべ体操」をすることです
この体操をググって見て下さい
お子さんが毎日30回「あいうべ体操」頑張ってやると風邪やインフルエンザに
掛からなくなります
高校の同級生の小学校の先生に伝えたところ自分のクラスで実践してくれ
風邪とインフルエンザの生徒が今年は出なかったそうです
「おたふく風邪」に一人かかったと笑っていました
そして鼻うがいも大変有効です
上咽頭炎を緩解させれば身体の不調が良くなると言われているそうです
上記の本を是非、読んでみてください
ここからが、歯医者の話です
まあ付け足しですけど…(笑)
鼻で息をして貰わないと、口の中が発達しませんし
舌や唾液がうまく機能しません
また、十分鼻は通っていても癖で口で息をする方が一杯います
これも口の中に悪影響を起こします
鼻を通して貰わないと、子供の歯並びは酷いことになります
口の機能が発達しないと将来、顎関節や頭頸部の頭痛や
不定愁訴の患者さんが世の中に溢れることになるでしょう
ということで今日は空気の汚れが上咽頭に負担を掛けているお話でした
ちゃんちゃん!
(ここまで読んでくれた貴方に感謝します
話半分で聞いておいてくださいね…上咽頭は僕の専門外ですから…
「いい加減が好い加減です」というブログですから・・・(笑))…🈡