小説『メリーゴーランド』*157*
「おねーちゃーん」
鈴のような可愛らしい声がした方を見ると、カゴの中に並んで寝ている小さな二人の男の子がアンナに向かって手を振っている。
「おねえちゃん、一緒にもっと遊ぼうよ」
一人が言うと、もう一人が
「そうだよ。ぼくたち、おねえちゃんのことが大好きなんだから」
と言ってニコリと微笑む。
「うん、もっと遊ぼ」
嬉しさに胸はドキドキしながらそう言おうとした時、アンナは不意に体を強く動かされた。
「アンナ!アンナ、起きて。…起きろ‼」
「ん?」
アンナは突然の激しい揺れに戸惑いながら、その答えを探すように自分の回りを見回してみた。
∞つづく∞
