兼業建築家 -9ページ目
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大人の玩具

いかがわしい方じゃ無いですよ。

最近の玩具メーカーのターゲットはまさしく、私たちの世代。
もろに当てられました。

「スペースワープ」

ミニチュアのジェットコースターとでも言うものか。
子供のころ、ディズニーランドのスペース何某近辺で見かけた記憶があった。

それが再販。勢いで買ってしまった。
特典の「マグの手」に惹かれて.....

ほら、想像力向上の練習になるじゃない。
手も動かすし、立体だから建築の勉強にも....


言い訳は尽きませんが.....
忙しくって、中身見てません......

あっ、実は....













2つ買っちゃいました......


設計の進め方

現在、設計にPCが無くてはならない時代です。

私の学生時代は、アナログ8:デジタル2の割合。
もちろん図面は手書き。

プレゼン資料なんか、スクリーントーン、レタリングが大活躍。
ロットリングで線なんか引いちゃったりなんかして。

CADもあったんですが、高くて学生には手が出ない。
そもそも、PCだって買えない。
同級生は借金してMac買ってたなあ....

そんな時、購買で中古PC大処分とのこと。
バイト代叩いて購入。
JW-CADにて卒制を行うことに。

提出まであと2週間。
データ・PC共にお亡くなりに.......

チェック用に印刷してあった図面をもとに
不眠不休の修復作業。

手描きで。

提出期限2分前まで図面描いてました......



皆さんも、バックアップは忘れずに.......

建築家への道

建築の道に進んだきっかけは、
夜中にTV番組でした。

顔色が悪く、人相の悪いおっさんが、
自作を説明しながら、建物を案内していました。
「カッコイイ....」
おっさんじゃないですよ。建物が。
こういう事を仕事にしてみたいってこの世界へ。

建築を学びだしてから、その顔色の悪いおっさんが、
安藤忠雄という、有名なおっさん、いやいや建築家と知りました。
ちなみに、その建物は「水の教会」と呼ばれる建築です。

学生時代、様々な建築関係の書物を読みましたが、
作品を作る際に、様々な考え・背景・哲学などがあり、
また、それが無くては良い建築はできない、そんな空気がありました。

そこまで考えなくてはだめなのか......
そんな気持ちで学生生活を送っていました。

ある日、ゼミの各先生と面談する機会があり、
建築雑誌にもよく登場する先生に何気なく、

「先生は、何で建築やろうと思ったんですか?」と尋ねたところ、

「ん、かっこいいから」

力が抜けると共に、安心しました。
そんなに肩に力入れなくても良いんですね。

建築家業も、なんとか10年目に入りました。



廃墟

初めて担当した物件の近くを通りかかったので、
寄ってみることにした。

よくあるアトリエ系事務所の通り、基本的な計画は所長、
その他の仕事を担当した物件であった。
自分の設計ではないけど、実務として建物に携われた貴重な物件。

地元で事業を営む社長の息子が、物販業をやりたいといって、
お父様が作ってあげたテナントビル。
放浪息子のためのデザインは、寂れた観光地にある奇をてらった、
ドライブインのようなイデタチ。
「えっ、これでいいの?」正直そう思った。
いや、あの図面を見れば、建築科の学生ですら思うはず。

でも、OK出ちゃった。

色々ありながらも無事完成。
完成パティーなんぞに呼ばれたものの、
本当にこれでよいのか申し訳ない気持ちで一杯だったが、
社長・息子ともご機嫌の様子。

「建物は施主のもの」と割り切り、
しばらくして事務所を辞したのでした。

それから数年、一度も見には行かなかったのだが、
初担当、なんとなくは気にしていました。

あーそうそう、この信号を曲がって、懐かしいなー
って、ビルに近づくが人の気配が無い。
一切無い。

たどり着いたビルは、主人のいない廃墟と化していた。
玄関には、破産宣告・差押さえの張り紙。

図面の中の建物は、目的を果たせず、そこにただあった。
悲しい気分になった......

駐車場にはぺんぺん草が生えていた。

建築系のテレビ番組、増えましたね。
「建物探訪」や、日曜のリフォームの番組とか。
ハウスメーカーではなく、ぜひ、建築家に!

リフォームの番組なんて、もうすごいぞ匠!ビバ匠!
あなたにすべてお任せ!好きにしてー!て感じ。

ところで、リフォーム前のあふれんばかりの荷物。
どこ行っちゃたんだろう?

それも匠が何とかしてくれるさ!きっと。
空間の魔術師だから。

でも、お施主さんに泣いて感謝されると、建築家冥利に尽きますね。

わたくし、現在2棟計画中。
泣いて喜ばれたいものです.......








徒然なるままに

建築の世界に踏み込んで、学生時代を含め早10年。

不景気の影響を受け、設計だけで食べて行くのが難しい時代になっています。
以前勤務した設計事務所では、設計以外で様々なアルバイトしてました。
所長自ら。
そりゃ、大先生にでもなれば話は別でしょうけど。

独立した今では、自分も同じ境遇です。
今ではどちらが本職かわからない......
まさに兼業。ってことで兼業建築家です。

これから、仕事を通して感じたことや、日々の出来事なんぞ綴って行きたいと思います。



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