ニュースでも度々、放送されている東京メトロ半蔵門線で起きたベビーカー挟まり事故。
非常ボタンが操作されたにもかかわらず、非常ブレーキを引かなかった車掌の責任が大きく問題視されています。
九段下駅で客扱い後、戸締め確認を十分にしなかった責任は重大です。問題視されるのも当然ですが・・・
発車後、非常停止ボタンが押されたにも関わらず、非常ブレーキを操作しなかった理由は何だろうか?
この事故では、乗務員教育に問題があったとされていますが・・・

事故後の事情聴取で車掌が「ためらった」と答えているその理由は何か?

「安全は輸送業務の最大の使命である」
鉄道学園で教育を受けていたとき、最初に教えられたのは、「安全確保の綱領」であり、その最初に書かれている文言は、「安全は輸送業務の最大の使命である」
恐らく30数年前の国鉄も、今のJRも、私鉄も、まず最初に教えることは、多少、文言の違いがあっても同じだろう。
にもかかわらず、非常停止をためらった理由は何だろう。

「定時運行」へのプレッシャーはなかったのかなぁ・・・
戸締め時、ベビーカーが挟まっていることを認識していなかった車掌は、なぜ、非常停止ボタンが操作されたか?
当然、わからないであろう。経験が浅かったから、尚更、予測もつかなかったかも知れない。
非常ブレーキを操作することで、定時運行は出来なくなる。自分の判断で定時運行に支障をきたすことに
プレッシャーを感じることがあったのでは?と思っています。

秒単位で管理されたダイヤの中では、少しでも遅れると指令から無線で呼ばれる。
区に戻れば、遅延理由に関して、事情聴取されるなど・・・
「世界一正確な鉄道」と評価されることは、誇りであることと同時に、ある場面では、プレッシャーにもなる。

今回の事故が新人車掌のミスで終わってしまわないよう、鉄道業務の改善を願っています。