友人からの依頼でHF/50MHz短縮型ダイポールを設置することになりました。
この手のアンテナは、短縮率の違いや運用可能バンドの違いで、結構種類があります。
今回、そんな中で選んだのは、DIAMOND製HFV5というアンテナです。
 
設置当日に組み立てて調整でもOKなんですが、万一、初期不良があっても困りますし
だいたいの要領を得ていた方が、作業がスムーズです。
組立、調整済みで持って行き、設置場所にて、最終調整というやり方にしました。
 
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7/14/21/28/50MHzの5バンドで運用が出来ます。
全長4mということで、非常にコンパクトです。50MHzのDPより、ちょっと長い程度ですね。
 
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パッケージもモービルホイップみたいにビニール袋に入っています。
 
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取説を見ながら、早速、組立ます。
 
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アンテナ取り付けベースにエレメントホルダとバランを取り付けます。
バランをねじ止めする前に同軸ケーブルを接続し、防水処置をしておいた方がいいです。
 
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各バンドのエレメントを取り付けていきます。
7MHz帯のみ中央に取り付けるよう、取説に指示があります。
その他のエレメントは、取り付け場所指定はありません。
 
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短縮コイルの長さでどのバンドか見当は付きますが、コイルにも表示シールが貼ってあります。
 
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全部エレメントが付くと、こんな感じになります。
 
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取説には、各エレメントの標準長さが記載されています。
最初は、この長さに合わせておきます。
 
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各バンドとも標準長さに調整したら、いよいよ、仮設置です。
 
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長さ3.5mのマストに取り付け、物干し台に仮止めします。
同軸ケーブルをアンテナアナライザに接続し、動作確認を始めます。
 
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調整は、低い周波数から順に実施します。
まずは、各バンドの同調状態を確認します。
7MHz帯は、どうかな。
このアナライザは、つまみがクリチカルなので、SWR最低点を見つけるには、コツが入ります。
気持ちよく落ちる場所が見つかりました。
さて、周波数はどうかな?
 
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ちょっと低いかな・・・
CWメインならちょうどいいですが、もう少し、高めにしましょう。
とりあえず、SWRが落ちていたのでOKです。
 
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次は、14MHzです。
ここもあっさりとSWR最低ポイントが見つかりました。
 
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ここもちょっと低めですね。
まあ、バンド内でSWRが落ちているので、OKです。
 
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次は、21MHzです。
ここもSWR1.1と良好ですね。
 
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う~ん、ここも低めか・・・
バンド内でSWRが落ちていますので、OKです。
 
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次は、28MHzです。
さすが、メーカーアンテナですね。
ここもすぐにSWR最低ポイントが見つかりました。
 
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29MHzFMでも使うのなら、もう少し高めでもいいですね。
 
最後は、50MHzなんですが、アナライザが対応していませんので、のちほど確認とします。
短縮アンテナなので、バンド幅は狭いですが、一発目で全バンドがバンド内で同調しているのは
びっくりですね。
このまま、持って行ってもいいのですが、もうちょっと追い込んでみましょう。
 
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取説には、各バンドのエレメント1cm当たりでどれくらい周波数が変化するか書いてあります。
それを参考に、全体的には、エレメントを短くする方向で調整します。
ピンぼけですが、エレメント長さ調整中です。
 
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2回目の調整で、7MHzは、この辺になりました。
短縮率の関係でバンド幅が狭いです。
 
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拡張バンド帯は、厳しいかな・・・
リグ内蔵のチューナー併用でこの辺までは出られるでしょう。
旧7MHz帯は、ぎりぎりカバー出来そうです。
 
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14MHz帯は、ちょうどいいです。
ただ、このバンドは、一番帯域が狭いようです。
 
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前後50KHzずれると、SWRが3.0を超えてしまいます。
14.140~14.240MHz辺りが実用域でしょうかね。
 
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国内QSOとCWを重視するか、DXを重視するかの選択になります。
 
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21.200MHz辺りがSWR最低点にすると、CWからDX周波数までカバー出来そうです。
 
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FM帯域を使うようなら、もう少し高い周波数でもいいですね。
帯域幅は、±500KHz程度取れます。
 
最後に50MHz帯ですが、ここは、帯域幅1MHz以上、取れますので50.5MHz辺りを中心に
調整しました。CWからFMまで大丈夫です。
 
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地上高4m程度です。
実QSOでの確認は、7MHzで実施しました。
受信は、フルサイズDPでS9の信号がS4~5程度ですね。
全長10mちょっとの3バンドロータリDPでS7ぐらいでした。
まあ、予想どおりです。全長4mですからね。
飛びも受信のS差と同じ程度でした。
コンディションにもよりますので、比較は難しいですが、思ったより飛びます。
ただ、今日の場合は、フルサイズDPで相手局を呼び、その後、アンテナを切り替えて
レポート交換をしてもらうやり方でした。
最初からこのアンテナで呼んだら、ピックアップしてもらえるかは、相手局次第ですね。
それ以外のバンドは、コンディションが悪く、テスト出来ませんでした。
Esが出れば、ハイバンドはそこそこ楽しめると思います。
 
長々と失礼しました。
様々な事情で、このようなアンテナを設置してみたいと思っている局長様
多少でも参考になれば幸いです。