友人からの依頼でHF/50MHz短縮型ダイポールを設置することになりました。
この手のアンテナは、短縮率の違いや運用可能バンドの違いで、結構種類があります。
今回、そんな中で選んだのは、DIAMOND製HFV5というアンテナです。
設置当日に組み立てて調整でもOKなんですが、万一、初期不良があっても困りますし
だいたいの要領を得ていた方が、作業がスムーズです。
組立、調整済みで持って行き、設置場所にて、最終調整というやり方にしました。
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/34/e2/j/o0640048014444661827.jpg?caw=800)
7/14/21/28/50MHzの5バンドで運用が出来ます。
全長4mということで、非常にコンパクトです。50MHzのDPより、ちょっと長い程度ですね。
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/0d/b0/j/o0640048014444661849.jpg?caw=800)
パッケージもモービルホイップみたいにビニール袋に入っています。
![イメージ 3](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/a2/0c/j/o0640048014444661855.jpg?caw=800)
取説を見ながら、早速、組立ます。
![イメージ 4](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/17/99/j/o0640048014444661877.jpg?caw=800)
アンテナ取り付けベースにエレメントホルダとバランを取り付けます。
バランをねじ止めする前に同軸ケーブルを接続し、防水処置をしておいた方がいいです。
![イメージ 5](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/55/c3/j/o0640048014444661896.jpg?caw=800)
各バンドのエレメントを取り付けていきます。
7MHz帯のみ中央に取り付けるよう、取説に指示があります。
その他のエレメントは、取り付け場所指定はありません。
![イメージ 6](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/14/a4/j/o0640048014444661916.jpg?caw=800)
短縮コイルの長さでどのバンドか見当は付きますが、コイルにも表示シールが貼ってあります。
![イメージ 7](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/1b/71/j/o0640048014444661938.jpg?caw=800)
全部エレメントが付くと、こんな感じになります。
![イメージ 8](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/8a/cf/j/o0640048014444661954.jpg?caw=800)
取説には、各エレメントの標準長さが記載されています。
最初は、この長さに合わせておきます。
![イメージ 9](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/90/54/j/o0640048014444661974.jpg?caw=800)
各バンドとも標準長さに調整したら、いよいよ、仮設置です。
![イメージ 10](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/08/b0/j/o0640048014444661987.jpg?caw=800)
長さ3.5mのマストに取り付け、物干し台に仮止めします。
同軸ケーブルをアンテナアナライザに接続し、動作確認を始めます。
![イメージ 11](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/8a/00/j/o0640048014444662010.jpg?caw=800)
調整は、低い周波数から順に実施します。
まずは、各バンドの同調状態を確認します。
7MHz帯は、どうかな。
このアナライザは、つまみがクリチカルなので、SWR最低点を見つけるには、コツが入ります。
気持ちよく落ちる場所が見つかりました。
さて、周波数はどうかな?
![イメージ 12](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/02/81/j/o0640048014444662027.jpg?caw=800)
ちょっと低いかな・・・
CWメインならちょうどいいですが、もう少し、高めにしましょう。
とりあえず、SWRが落ちていたのでOKです。
![イメージ 13](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/99/9a/j/o0640048014444662057.jpg?caw=800)
次は、14MHzです。
ここもあっさりとSWR最低ポイントが見つかりました。
![イメージ 14](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/af/e5/j/o0640048014444662075.jpg?caw=800)
ここもちょっと低めですね。
まあ、バンド内でSWRが落ちているので、OKです。
![イメージ 15](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/28/f4/j/o0640048014444662160.jpg?caw=800)
次は、21MHzです。
ここもSWR1.1と良好ですね。
![イメージ 16](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/58/e8/j/o0640048014444662175.jpg?caw=800)
う~ん、ここも低めか・・・
バンド内でSWRが落ちていますので、OKです。
![イメージ 17](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/71/cb/j/o0640048014444662203.jpg?caw=800)
次は、28MHzです。
さすが、メーカーアンテナですね。
ここもすぐにSWR最低ポイントが見つかりました。
![イメージ 18](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/a6/8d/j/o0640048014444662218.jpg?caw=800)
29MHzFMでも使うのなら、もう少し高めでもいいですね。
最後は、50MHzなんですが、アナライザが対応していませんので、のちほど確認とします。
短縮アンテナなので、バンド幅は狭いですが、一発目で全バンドがバンド内で同調しているのは
びっくりですね。
このまま、持って行ってもいいのですが、もうちょっと追い込んでみましょう。
![イメージ 19](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/5a/8f/j/o0640048014444662229.jpg?caw=800)
取説には、各バンドのエレメント1cm当たりでどれくらい周波数が変化するか書いてあります。
それを参考に、全体的には、エレメントを短くする方向で調整します。
ピンぼけですが、エレメント長さ調整中です。
![イメージ 20](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/7e/c3/j/o0640048014444662246.jpg?caw=800)
![イメージ 21](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/49/63/j/o0640048014444662271.jpg?caw=800)
2回目の調整で、7MHzは、この辺になりました。
短縮率の関係でバンド幅が狭いです。
![イメージ 22](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/9c/c7/j/o0640048014444662292.jpg?caw=800)
![イメージ 23](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/70/60/j/o0640048014444662315.jpg?caw=800)
拡張バンド帯は、厳しいかな・・・
リグ内蔵のチューナー併用でこの辺までは出られるでしょう。
旧7MHz帯は、ぎりぎりカバー出来そうです。
![イメージ 24](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/27/7f/j/o0640048014444662349.jpg?caw=800)
![イメージ 25](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/ce/d9/j/o0640048014444662375.jpg?caw=800)
14MHz帯は、ちょうどいいです。
ただ、このバンドは、一番帯域が狭いようです。
![イメージ 26](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/68/d2/j/o0640048014444662392.jpg?caw=800)
![イメージ 27](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/6b/f8/j/o0640048014444662410.jpg?caw=800)
前後50KHzずれると、SWRが3.0を超えてしまいます。
14.140~14.240MHz辺りが実用域でしょうかね。
![イメージ 28](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/21/54/j/o0640048014444662428.jpg?caw=800)
![イメージ 29](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/db/f4/j/o0640048014444662461.jpg?caw=800)
国内QSOとCWを重視するか、DXを重視するかの選択になります。
![イメージ 30](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/70/c8/j/o0640048014444662493.jpg?caw=800)
![イメージ 31](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/e4/85/j/o0640048014444662514.jpg?caw=800)
![イメージ 32](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/c1/c3/j/o0640048014444662540.jpg?caw=800)
![イメージ 33](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/12/64/j/o0640048014444662566.jpg?caw=800)
21.200MHz辺りがSWR最低点にすると、CWからDX周波数までカバー出来そうです。
![イメージ 34](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/71/f2/j/o0640048014444662641.jpg?caw=800)
![イメージ 35](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/8b/e1/j/o0640048014444662666.jpg?caw=800)
FM帯域を使うようなら、もう少し高い周波数でもいいですね。
帯域幅は、±500KHz程度取れます。
最後に50MHz帯ですが、ここは、帯域幅1MHz以上、取れますので50.5MHz辺りを中心に
調整しました。CWからFMまで大丈夫です。
![イメージ 36](https://stat.ameba.jp/user_images/20190606/21/jl1for/63/be/j/o0640048014444662680.jpg?caw=800)
地上高4m程度です。
実QSOでの確認は、7MHzで実施しました。
受信は、フルサイズDPでS9の信号がS4~5程度ですね。
全長10mちょっとの3バンドロータリDPでS7ぐらいでした。
まあ、予想どおりです。全長4mですからね。
飛びも受信のS差と同じ程度でした。
コンディションにもよりますので、比較は難しいですが、思ったより飛びます。
ただ、今日の場合は、フルサイズDPで相手局を呼び、その後、アンテナを切り替えて
レポート交換をしてもらうやり方でした。
最初からこのアンテナで呼んだら、ピックアップしてもらえるかは、相手局次第ですね。
それ以外のバンドは、コンディションが悪く、テスト出来ませんでした。
Esが出れば、ハイバンドはそこそこ楽しめると思います。
長々と失礼しました。
様々な事情で、このようなアンテナを設置してみたいと思っている局長様
多少でも参考になれば幸いです。