JJです。


昨日(2011/10/26)付けの読売新聞に、また気になる記事が掲載されていましたので、ご紹介したいと思います。


以下、記事のほんの一部抜粋です。


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記事タイトル

「再生医療 遅い承認 技術進歩に合わぬ制度」


iPS細胞(新型万能細胞)などを使った生成医療が注目されている。


医療製品として実用化するには、薬事法に基づき承認を得る必要があるが、新しい技術に制度が追いつかない。


厚生労働省は今夏、薬事戦略相談を導入して、承認の迅速化を目指すが、課題も多い。


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以下は、概要です。


再生医療というと、iPS細胞のように、まだ未来の治療法というイメージがありますが、実は既に培養した皮膚や軟骨の細胞が製品化されていて、やけどや怪我で皮膚や軟骨が失われた患者に移植されていると記事は、紹介しています。


これら再生医療製品は、世界で約50件承認されており、現在臨床試験(治験)中のものは、300件以上もある。


しかし、日本で承認されている再生医療製品は、たったの1件。しかも、臨床試験(治験)中のものは、なし(ゼロ)とのこと。


JJTOMの徒然日記

補助人工心臓のようなデバイス・ラグ問題が、ここでも起こりつつあるようなんです。


原因は、医療製品を審査する「医薬品医療機器総合機構(PMDA)」


再生医療の製品は、これまでのものと違って、新しい安全性の基準や手続きが、必要だけど、その整備が追いついていない。


追いついていないから、治験を開始しても、後から、こんな試験も必要、こんなデータも要ると求められたりするので、再生医療を製品化するメーカ側が、治験に消極的なんだとか・・・。


日本で唯一承認されたJ-TEC社の皮膚の場合、申請してから、治験が開始されるまでに4年。欧州で(同じもの?)申請したら、4ヶ月で治験許可が出たとのこと。


日本では、以下の様にiPS細胞を使った再生医療製品が、実用化に向けて、研究されているのに、日本では承認が下りず、海外で承認が下りて、


日本で開発したものなのに、日本人が治療を受けるために、海外に行かねばならないかもしれない。と記事は訴えています。


我々、拡張型心筋症の治療として期待されているiPS心筋細胞も、含まれています。


これも、深刻な問題ですね。


JJTOMの徒然日記