「サイドウェイ」はアメリカ映画。2004年の製作。
冴えない中年男が二人、片方が結婚をまじかに控え、最後の男同志のドライブ旅行に出かける話です。
小説家志望と、落ち目の俳優の二人。小説家志望は、離婚の痛手を引きずっている。俳優の方は、結婚前の最後の女遊びを目論んでいる。
いい加減ちゃ、とてもいい加減な二人だと思うけど、映画の中の二人は、とても人間的で愛すべき存在なのだ。
まぁ、自分のダンナさんだったら・・・それは考えさせてもらうけど(笑)
当然、女性二人が絡んできます。
昔の知り合いと、その友人。
1週間の旅で、それぞれ出来上がるところが素晴らしい(笑)
でも、その後は、どうなったか・・・。
それは、観てのお楽しみということで。
主演はポール・ジアマッティ。脇役が多い名優ですが、本作では、冴えない中年男ぶりが、非常に冴えた彼でした。
「サイドウェイズ」は日本の映画。2009年の製作。
↑のリメイクです。オールアメリカロケした、日本製の作品。これって画期的なのかも。
監督はチェリン・グラックさん。名前はかたかなですが、日本語ペラペラで、日本とアメリカを股にかけた映画人です。
多少、設定の違いはありますが、ほぼ内容は同じです。
売れないシナリオライターの小日向文世が、留学時代の友人で、今はロスでレストランの雇われ店長をしている生瀬勝久の結婚式に出席するために、ロスに行ったところから始まります。
二人の旅はは、ワインで有名なナパ・バレーへと。
そこで、小日向さんは、昔、思いを寄せていた鈴木京香に再会した。
もうひとりは、京香さんの友達役で、菊地凛子。
以上のメンバーで、この映画は綴られます。
私は、最初、日本でリメイクが出来ると聞いて、正直、驚きました。
というのは、↑の本家本元が非常に良くできていたので、これを、日本人で作ってどうなるのかって・・・。
でも、これが、案外、悪くないんです。
日本人には、日本人の4人が良くも悪くも理解できるといったところでしょうか。
そして、その良かった理由の一つは、4人のキャスティングが良かったというのも、大きいと思います。
特に良かったのは、一番出番が少なかったかもしれない、凛子さんでした。
彼女が、自然体で、凄く良かった・・・。
ぐだぐだした感の中年男の悲哀と、あっけらかんとしたユーモアがミックスした、なかなか洒落た映画になってると思います。
良かったら、2作品を、観比べてみてください。