現在公開中の映画「告白」です。
中島哲也監督作 松たか子主演。
中島監督は、「嫌われ松子の一生」で中谷美紀に数々の女優賞をとらせた、センスの良い監督です。
女優を上手に撮る監督と言っていいかもしれません。
この「告白」の松たか子も、しっかりした芝居をみせてくれてます。
あと、木村佳乃もなかなかいいです。
でも、万人向けの映画ではありません。私はそう思います。
とくに、子供は観なくていい。
きっと、作り手は、若い人たちに観てもらいたいとの思いがあるでしょうが、私は薦めない。
この映画は、シングルマザーの教師が、学校で子供を殺され、その犯人が自分の受け持ちのクラスの生徒だと告白するところからはじまり、復讐するというものです。
重い内容の作品を、飽きさせず、目を離させず、ググッとひきこんだ、その演出の確かさは称賛に値するものだと思います。
松たか子と、中島監督は、今年の暮れの賞レースに名を連ねるかもと思いました。
ですが、この映画の製作意図が(監督は脚本も兼ねてますが)果たして、どれだけの人に伝わるのでしょうか?
とくに、映画の主人公とも言える中学生たちと、同じ世代の子供たちが観たとき、どんな感想を持つのかと気になりました。
映画の製作現場の人たちは、とても優秀な方たちです。
とくに、映画監督という人たちは、ものすごく優秀な人だと私は思ってます。学歴とかは関係なしで。
しかし、その方たちが、あまりに凝った作品を作ったとして、はたして観客にきちんと伝わるのか・・・。
よく、観た人がそれぞれの思いで勝手にくみ取ってくれればいいと、そんなことを言う方もいますが、勝手な解釈が間違った方向に行く場合も、子供にはあるような気がしてならないのです。
今日は、そんな思いを強く持った日でした・・・。