ユノ&ジェジュン 妄想ブログ~I need to be in Love

ユノ&ジェジュン 妄想ブログ~I need to be in Love

~愛がなければ生きていけない~
幸せのかたちはいろいろあるけれど…
そこには、必ず “ 愛 ” がある
人間(ひと)には必要不可欠なもの?
“ 愛 ” があればどんな困難も乗り越えられる?
そんな姿をユンジェで妄想しています♥

はじめまして、ATAです

~ここは、勝手気ままの妄想話ばかりです~
主にユンジェ、5人のお話を書いています
妄想が好きな方はどうぞ!妄想が不快な方は、どうかスルーでお願い致します
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中傷、批判、宣伝のコメントは承認できかねますのでご容赦ください

-お詫び-
最近、自分のことで手一杯で、皆様のブログにお邪魔したり
コメントしたりすることができなくてすみません
実在の人物、団体等一切関係ございません!
素敵なサジンは全てお借りしています
( 画像、全ての著作権は著作権元へ帰属します
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ボアがマンションにつくと

トランスに設置された大きな観葉植物の陰から

ふらりとユノが現れた

 

「ボア!」

 

『きゃあ―――』

 

ボアが驚いて飛び上がり後退りした

 

『あ――びっくりした!なんだユノなの?』

 

「ボア、お前にどうしても、聞きたいことがあって

 待ってた」

 

『私に?ユノ、顔が真っ青よ

 あなた、何時からここにいたの?』

 

ボアが額に触れようと手を伸ばしてきた

ユノは手でサッとさける

 

「俺のことはいいから、それより教えてくれ

 ボアは何時からジェシカのメイク担当なんだ?」

 

青ざめたユノの声は震えていた

 

『ユノ、大丈夫?一体どうしちゃったのよ?』

 

ユノは、暫く黙り、それから

 

「ジェシカのメイクを担当してるんだろう

 親や兄弟がどんな人たちなのか、何処に住んでるのか

 何でもいいんだ、ボア、どんな些細なことでもいいから

 知ってることを教えてくれないか?」

 

チラッと見て、ボアは素っ気なく

ユノから目をそむけた

 

『契約書見なかった?

 ジェシカについては、全てシークレットよ
 いくらユノ、あなたでも話すことは何も無い』

 

ボアは、難色を示すと

顎を反らして、マンションの暗証番号を押しはじめる

その手をユノが止めた

 

『何するの?』

 

怒りの声を上げ、睨みつけてきた

 

「じゃ…これだけでいい

 ジェシカに、兄弟がいるか?」

 

『ユノ、手を放して!いい加減にして』


「生きてるか?を!」

 

ボアは一瞬、大きく目を見開いた

 

「もし、もしも兄弟がいるなら

 生きてるのか?それだけでいい、教えてくれ!!」

 

『手を放して!』

 

それを払拭するようにユノの手を、慌てて振り払った

 

「ボア頼む、ジェシカは―――」

 

『ユノ、私疲れてるんだけど…』

 

溜息をつき、ユノに冷たい目を向けてから

手早く、ボアが暗証番号を押した

 

「ジェシカは、捜してる人に!

 そっくりなんだ!」

 

カチャ、音と共にガラスドアが左右に開いた

入る寸前だった

ボアの腕を、ユノが引き寄せた

 

『ユノ――!』

 

困惑な声で仰いでいた目を隣に向ける

 

「ジェジュン!キム・ジェジュンって言うんだ

 俺は2年前からずっと探してる」

 

ユノは苦しそうに吐露した

 

「ジェシカもキム?キム・ジェシカだろう?

 頼む、何でもいい、知ってること教えてくれないか?」

 

ユノは、ボアへ向き直ると姿勢を正して

すーっと頭を下げた

 

『……ユノ!私に頭なんか下げないで

 止めてったら、止めてよ』

 

両手でユノの肩を押し上げようとしたが

ガンと頭を下げるのを止めようとしない

それ以上に深く頭を下げていく

 

「頼む、お願いだボア!

 どうしても知りたいんだ頼むボア!」

 

頭を下げながらユノは目を強くする

 

『ユノ…』

 

切羽詰まった顔に、ボアは愕然とした

 

『わかった、わかったから

 ユノ、頭を上げてもう止めてちょうだい!』

 

前髪を息で吹き上げ、ボアは脱力してから

ユノの肩を優しくポンポンと合図して

両手で押し上げた

 

「ボア!俺の目にはどうしても―――

 ジェジュンにしか見えないんだ!」

 

真剣な眼差しがボアを見つめていた

 

『………!』

 

ボアは溜息つき、髪を大きく掻きあげた

 

『カメラマンの目は、流石に隠せないわね

 あなたが捜してる本人かどうか、わからないけど…』

 

「ああ、それで…」

 

『認めるゎ、確かに、ジェシカには

 双子の兄弟がいるわ』

 

「…ふ…た…双子なのか?」

 

喉につっかえた声で訊き返した

ユノはショックを隠せないでいる

 

   ―――じゃ、ジェジュンは?

   ジェジュンが本当に死んだ…のか?

 

新たな疑問と不安が重く圧し掛かってきた

やっとのことで、貰えた返答だったが

 

「ボア!」

 

問いただそうとした時だ

 

『ユノ!!撮影を再開させるから

 明日…10時までに、続き準備して――』

 

「できるのか?!」

 

ユノが驚き表情で思わず声を上げる

 

『本人が希望してる』

 

「体調は…体はもう平気なのか?」

 

ユノの縋るような問いに背を向けて

ボアは、暗証番号を押し始める

 

『ただ―――!』

 

いきなり大きな声を出した

 

『ただ、あの子は、今のジェシカはね

 目の前に見えるもの、今まで見て来たもの

 これから見えるはずのものまで―――

 全て拒否して生きてるの…』

 

「え?」

 

『ユノ、あの子はね

 そこが地獄だとしても―――

 たとえ火の中であろうと―――

 自分からは絶対に―――

 逃れられないの…ょ』

 

最後は消え入りそうな声だった

 

「えー?どういう意味…だ?」

 

小さな背中に問い正しても

ボアは振り向きもせずに言う

 

『ユノ…私が言えるのはここまでよ』

 

ガラスのドアがスーッと左右へ開くと

ボアがマンションへ消えていった

 

   1つ疑問が解けた

   同時に新たな不安がユノに大きく押し寄せてきた…

   何処までも暗闇が続く

   暗いトンネルの中を歩いているそんな心地がした