連載性春小説  碧いラフレシアの花 -14ページ目

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代


真帆は電話でTAKAからKENちゃんの近況について聞いた。


昔真帆がKENちゃんと不倫をしていた嫌味が少しこもっているように


「KENちゃん、また、おとーさんだってさあ。まだうまれてないけど。乱人君が言ってたよ。」

とTAKAが茶化すように言った。



真帆はKENちゃんがますます遠くなるのを感じた。

KENちゃんは再婚相手の雅子さんと工務店をやりながら

子供のいる自営業のおじさんというものになりつつあるのだ。




漫画家なんかにならないで

真帆もふつううのおよめさんになれたのではないかとふと思った。


あんなに好きだったのに

ドラックにはまって大切な人を逃してしまった。


真帆には世間の風当たりがゆるかった。


事件の後にレディースコミックで自伝かつ反省漫画を描いて驚くように売れた。


世間はバンドマン時代のプロデューサー沢田貴章のすっとびぶりがギャグに思えたし、真帆はあまりに売れるので「反省の色がない。」とも言われた。



22歳の時赤坂のクラブの裏売春をしていた時の客まで浮上して喋りだしてしまい、漫画はその結果良く売れた。


ただ真帆は漫画の中で一つだけ大きな嘘をついた。

大好きだったKENちゃんの事は一切かかなかった。

だからKENちゃんと過ごした一番幸せだった3年間は作品には登場しなかった。



真帆はKENちゃんの事がまだ好きで

作品のネタにして


市井の人に迷惑をかけたくないと思った。


だから3人でラリって、KENちゃんと真帆がセックスしてるときとなりでファミコンをしていたTAKAの情景などは

大きくカットされた。


KENちゃん自体が漫画には登場しなかった。