相手チームのメンバー表にも目を通す。
『“チーム復活”って変な名前のチーム(笑)』
『え、、これ芸能人ばっか❓』
ヨウが
『時々、練習試合やってるよ?
この人たちと』
『うっそ、マジで❓いいこと聞いた』
女子2人は大喜びしている。
試合前の招集がかかり
リサとそらは
タオルやドリンクを揃えて
メンバーに手渡す。
最後の一枚のタオルをさとしに渡すリサ。
『ありがとう』
言いながらリサの手を握るさとし。
それを見ていたkazとヨウ。
『な。。見た?今の。2人。あれ、有り?』
『うん。見た。
有りか無しか聞かれたら、無しだ。
見なかったことにしておこう』
そらが2人の肩を叩いて会話を遮る。
『ね?!○○さん(相手チームの芸能人の1人)紹介して!』
『アキラの許可とってからね(笑)』
『私だけじゃなくて、リサもお話ししてみたいって言ってんだからっ』
『わかった。わかった』
試合が始まる。
3対0の楽勝ムードで前半を終了する。
『太一、この調子でさくっと終わらせるぞ』
kazが活躍した太一の肩を叩く。
『そろそろ俺の見せ場も作ってもらおうかな』と
アキラ。
『わかりました。でも、とられていいのは2点までですからね』
太一は、笑顔で返した。
『お前、最近ほんとに俺に対して生意気だよな』
『言いたいこと我慢してたら、この世界で生き残れませんからね笑』
後半は1点入れられたものの
5対1で予選を通過した。
決勝までは進めなかったものの、
満足な結果だった。
夕方、広い駐車場の一部は
表彰式と懇親会場になった。
リサとそらは
オードブルをつまみ、
いつものようにおしゃべりに花を咲かせている。
約束通り、
○○に引き合わせもらい
ご機嫌なリサとそら。
懇親会の終盤。
リサは、もうお腹が一杯、、という
そらを残し、
最後のドリンクを取りに行く。
カウンターの前で並んでいると
後ろから声をかけられた。
振り向くと
さとしが立っていた。
『さっき、○○に太一の配偶者だと紹介されていたね。
正直、羨ましかったよ。
本当なら俺がリサの配偶者になるはずだったのに』
『そんなこと言われても。。』
『先に帰るよ。みんなにはLINEで伝えとく』
さとしは会場を出ていった。
リサはバーテンからドリンクの入ったグラスを受け取った。
『あの、、?
相談に乗った方がいい?
それとも、その今にも落としそうなグラスを預かろうか?』
気付くと、目の前にkazが立っている。
『kaz、、いたの?』
『って、いうか。
ずっとリサの前で並んでいたんだけど。
様子が変だったから振り返ることも出来なくて。。』
『もしかしたら、話、聞いてた?』
『あ。。まあ。
2人が普通の友達じゃないことは雰囲気でわかった』
『ダメだってわかってるのよ』
2人は人が立ち去ったベンチに座った。
『俺は基本的にそういうの、嫌いだし』
『でしょうね。わかってる』
『最初の頃、さとしがリサのことを気に入ってるって話してたよ。でもリサが付き合い始めたのが太一って聞いて、なんでかなあと思ったんだ』
しばらく考えていたリサだったが、さとしとの関係を話し出した。
その流れで太一と親友そらの間で起きた一件を話すべきか迷ったが、言うことは出来なかった。