キッチンのカウンターを挟んで
ダーツに興じる彼らを見ながら
談笑している、リサとそら。


『これも買ってきたよ。
 2人で食べて』

太一は多めに買ってきた氷を冷凍庫に入れて
コンビニで一緒に買ってきた
杏仁豆腐をカウンターに並べた。

『美味しそうっ』
リサは早速、スプーンを用意した。

『ありがとう、たいちゃん。
ちょうどスッキリしたもの、食べたいと思ってたの』
そらが手を叩いて喜んだ。

『よかった。フルーツが入ってるのもあったけどアレルギーが心配だったから』
それだけ言って太一もダーツの輪の中に入っていった。

『そら、フルーツのアレルギーだっけ?』

『あ、知らなかった?前に言ったこと、
 たいちゃん、覚えていたんだね』




しばらく経って、アキラがそらの様子を見にきた。
『まだ大丈夫?家に帰って休もうか?』
そう言って、そらの手首を掴んだ。

意味があるのかはわからないが、
アキラはそらの手首で脈を診るのが最近の習慣だ。そして、そらの腰をさする。
『腰は?痛くない?脚、浮腫んでるじゃないか。
あ‥これは前からか(笑)』

『平気だよ😠私のことは心配しないで楽しんできて。ちょっと前まで朝帰りなんて、しょっちゅうだったでしょ?』

『休む部屋はたくさんあるし、そらの健康管理は私に任せて』
リサはアキラに、冷えた缶ビールを人数分持たせて仲間のところに送りだした。

『ほんと、お宅のご主人は‥』

『過保護でしょ?』

『心配なのはわかるけどね』(笑)