3月2日(土)

 

横浜能楽堂の改修工事閉鎖から以降、お稽古が関内ホールの和室リハーサル室を中心に行っている。

しかし、それまでの第2舞台とは違って、能舞台ではないので、方向や、大きさの感覚が巧く取れず、やはり能舞台での仕舞お稽古が良いねえ、という声により、久良岐能舞台が、そんなに使用料が高額ではないので、使ってみたいとなって、4月のお稽古場所として予約を取った。

 

久良岐能舞台には、かつて2回、能楽鑑賞に行ったことがある。

2019年1月の『葵上』、喜多流。

同年3月の狂言の会。

まだまだ、それほど能楽に打ち込んでいない時期のこと。

いずれの訪問も、ブログに書いてはある。

ということを、見直して発見した。書いておくべきモノだね。

 

というわけで、お稽古などに利用する立場として、舞台上とか、部屋とか、備品とか見ておきたかったので、訪問。

寒い日。晴れ。

 

最寄りのバス停からも7分くらい歩くし、タクシー利用が便利なのだろうが、上大岡駅から、Googleマップの位置情報付きを利用して、歩いて向かう。

大きく、左回りの道と久良岐公園の中を通る右回りがあるようなので、行きは、左回りで。

位置情報を入れたGoogleマップを、まあまあ使えるようになったけど、それでも道を間違える。

アップダウンが多い住宅街を抜けて、やっと到着。20分以上かかる。

 

久良岐能舞台は、素敵な庭園の中にあって、環境は抜群。

以前は、バスで来たのかな、逆方向から能舞台に着き、驚いたりして。

能舞台の見所からは、ガラス張りの掃き出し窓を通して、庭の景色が見えて、美しいし、ゆったりした気分になる。

 

能舞台そのモノは、もともと囃子のお稽古用に造作された舞台らしく、やや狭い。面積は4分の3くらいか。

地謡座、横座を除いて、通常3間四方(5.4m四方)のところ、4.51m×4.56m。

それでも、階らしきモノもあり、橋掛かり、松3本、五色の幕、鏡の間、切り戸口も付いていて、本格的。

勿論4本の柱。屋根天井。

見所はオール畳敷きで、結構広い。見所の畳みと舞台がほぼ同一レベルにある。

隣接する茶室や和室まで借りれば、楽屋となる。

備品は一応そろっていて、座椅子、座布団、座卓もある。聞いてみたら、見台も無料で貸し出ししてくれるそう。

トイレも綺麗だし。

お稽古だけじゃなくて、素人の発表会などにも使えそう。

何しろ、使用料が高くないのが良い。足が悪いのが難点だけど。

 

帰りは、お庭を散策後、久良岐公園を通る、右回りルートで帰る。

こちらも相当のアップダウン。池があったり、東屋があったり、梅林があったり。

公園西口から高級の住宅街を通る。

途中に「黒船見物の丘」なる案内板があって、確かに遠くはよく見えるのだけど、江戸湾は見えないなあ。当時、ペリー艦隊を見物した箇所らしい。

 

上大岡駅まで、迷ったり、散策休憩などしたから、1時間ほどもかかってしまう。

 

上大岡から、かなりのアップダウンがあって、横浜能楽堂への紅葉坂よりも格段に歩くのは不向き。

バス停からも歩くので、荷物がある方は、タクシー利用になるが、上大岡の開発の関係で、いわゆる駅前タクシー乗り場がない。

地下にある京急上大岡駅中央改札からすぐ右に、タクシー専用の通路と入口があり、ここからタクシーを利用するしかなかろう。

見所での拝見だけならば、時間の余裕があれば、ゆったり公園などを歩いて向かうのが宜しいだろう。天気が良ければ最高の気分と休日になる。

が、お稽古には歩けない。着物や袴を持っては歩けない。