12月7日(木) 鉄仙会能楽研修所
小鼓方大倉流、16世宗家、人間国宝の大倉源次郎の、社中会というのだろう。
大体が、お素人の小鼓と、プロの、外の囃子方、地謡のシテ方がついて、結構難曲、大曲を奏でていく。
その出演お素人の一人が、紀彰師のお弟子さんで、かなりの腕前である。その方から番組表を頂き、参加というか、拝見というか、拝聴できるようになる。一般公開はしていないのです。
2021年9月にも同様の祖先祭があって、拝見させて頂いていた。
梅若紀彰師も、何曲かの居囃子の地頭もしたり、一調を謡ったり、終わり頃演奏される若手プロの舞囃子の地頭を務めていた。
前回よりは、こちらの謡の知識や能の知識も増えてきているので、囃子方と地謡だけでも、情景が解るモノがあって、参考になるし、お素人会だけど、楽しめる。
お素人の小鼓だから、当然ミスは出てくるものだけど、小鼓だけがリードするような場面だと、地謡が謡えなくなってしまって、ああなるほど、囃子方はホントに大事な役割を持っているのだなあと、実感。
一瞬、小鼓のお稽古を復活してみようかななんて思うけど、無理無理。時間と体力の余裕はない。ちゃんとお稽古するのは、心身共にもはや無理。70歳を超えてからはダメでしょう。
お上手な方は、ホントにお上手。どんだけお稽古してきているんだろうか。
今回の祖先祭でも、申し合わせもしているんだろうから、何人ものプロをお願いして、どんだけの費用がかかるんだろうか。
元弁護士の年金生活者には、無理。
いかに、高等遊民気取りでも、無理は無理。口に糊して、ちょっと趣味の世界で余裕ができるくらいがせいぜい。
シテ方は、観世流が多いんだけど、喜多流と宝生流もあって、これは推測ですが、多分、その流派の謡か何かを習っていて、そのご紹介で大蔵流の小鼓も習われて、その関係で、こうした発表会、祖先祭では、お素人ご自分の師匠が地頭をやるのではなかろうか。
観世流でも、鉄仙会と梅若会が多く、紀彰師のお弟子とおぼしき小鼓のお素人が打つとき、紀彰師が地頭で謡を謡っていた。
終わりの方では、若手のプロの仕上げ会みたいになっていた。シテも、地謡も、囃子方もプロ。
梅若会関係だけ書かせて頂く。
『小袖曽我』 シテ山崎友正、ツレ山崎正道
『熊坂』 シテ梅若英寿
『猩々』 シテ梅若長左衛門
若手じゃない方も居るか。山崎友正さんの相舞は、父親と。
梅若楼雪の孫の梅若英寿は、舞囃子初披露か。頑張っていました。長刀扱いは、若者らしく、サクッと。
トリの『猩々』は、本来は、梅若楼雪のつもりだったのかも知れない。長左衛門さんは「代役」みたいなモノか。
14:30開始で、ちょっと遅れたけど、最後まで聞かせて頂いた。終了は20:00前。5時間半も休憩なしで、疲れた。
前回の時とは規模が違うのだろう。体力勝負でした。