11月10日(金) 鎌倉生涯学習センターホール
毎年この時期に行われている鎌倉の市民文化祭に、鎌倉謡曲連盟が主催して、参加しているらしい。
鎌倉謡曲連盟とは、観世流で、桜柳会・湘謳会・長謡会・白謡会・葉山町観世流謡曲会・睦会という、お素人ばかりの愛好者グループが参加している。
今年の鎌倉市民文化祭は、30回記念だそうで、参加する鎌倉謡曲連盟も30周年記念ということで張り切り、ゲストとして、花月会、親謡会とともに、我が紀彩の会にもお声がかかり、代表というわけではなく、時間の都合の付く、ワタクシともう一人Fさんが、参加。
週日の昼間だから、仕事を持つ人は参加できない。要するに、自由業か、暇人、爺婆という参加者。
Fさんは、鎌倉在住だから意味はあるが、ワタクシは、遙か彼方から片道一時間半かけて参加。
舞うのは『采女』キリで、わずか6分くらい。なんてこった。
しかも、30回記念ということで、男性には紋付き袴の指令が出ていた。ワタクシは黒紋付きは持っていないので、色紋付き。
これと、袴などを持って、エッチラエッチラ出かけてきました。
一言で感想を言うと、まあ、鎌倉在住のお素人さん達、皆さん、お上手。
誰も、プロは参加しないのですよ。
囃子も出演する舞囃子もあって、これもお素人。なかなかのモノ。
中には、プロに習ったことはない、という方もいられるらしく、お素人でとてもお上手な方が、先生というか指導者となって教えていらっしゃる。
ワタクシの『采女』キリは、紀彰師に、それこそ細かいところまでご指導いただき、その成果を表現すれば良いのですが、何しろ、地謡が、いつもは紀彰師と梅若会の若手の能楽師なので、ワタクシが舞いやすいように謡ってくださる。
それが、お素人のお上手な先輩方の地謡で、テンポとか、モツとか、微妙に違って、難しい。
さらに、いつものお稽古会やら発表会は、紀彰先生が付いていてくださるという、後見人的な安心があるのだけど、今回は、そんなことがないのも、不安。
始まる直前まで、緊張しまくりで、袖でも、何で出演するって言っちゃったんだろう、と愚痴をこぼすほど。
それでも、舞終わると、ああ良かった、気持ちいいなあ、間違えなかったなあ、という安堵感で、次はどうするって思ってしまう。我ながら恥ずかしや。
早速、次回の御稽古会、12月末、に向けて、今度は『夕顔』キリの準備に取りかかる。