いわゆる、人間国宝

本年、以下の3名が、能楽関係で人間国宝に新たに認定された。

 金剛永謹師 昭和62年生まれ72歳。金剛宗家3世。

 宝生欣哉師 昭和42年生まれ56歳。下掛宝生流13世宗家。

 茂山七五三師 昭和22年生まれ76歳。

 

これまでの人間国宝所持者は、能楽シテ方で、友枝昭世師、梅若楼雪師、大槻文藏師、大坪喜美雄師。

能楽ワキ方では、しばらく空席だったので、宝生欣哉師のみ。

能楽狂言方では、野村萬師、野村万作師、山本東次郎師。

能楽囃子方では、小鼓の大倉源次郎師、太鼓の三島元太郎師、となる。

 

最近、ワタクシが認識した物故者は、シテ方の野村四郎師、囃子方大鼓の亀井忠雄師、柿原崇志師。

 

なお、文化勲章に新たに能楽狂言方の野村万作師、文化功労者に能楽シテ方観世清和師が選出され、日本芸術院院長に野村萬師が選出された。

 

こんなことを書くのは、今朝の新聞に、能楽狂言方山本則俊師の訃報が掲載されていたから。

かねてから具合が優れないとは見聞きしていた。遂に、か。

81歳とか。

地謡などで、あの細い身体を捻るようにして謡っておられた姿が、忘れられない。

 

昨日、11月5日(日)には「山本会」が開かれていたはずで、事情があって伺えなかったのだけど、どうなってしまったのだろう。

『布施無経』で、住持の東次郎先生と共に、檀家役で出演されるとのことだったけど。

味のある役者が、また減ってしまった。