12月17日(土) 横浜みなとみらいホール
指揮者:太田弦
ベートーヴェン:エグモント序曲
(休憩)
ベートーヴェン:交響曲第9番<合唱>
ソプラノ:盛田麻央 アルト:杉山由紀 テノール:樋口達哉 バリトン:黒田裕喜
合唱:東京音楽大学
年末恒例の「第9」演奏会。
今年の指揮者は太田弦。1994年生まれ、28歳で若いのだ。割と小柄だったが、大きな、若い振りの指揮。
まだ、改装になった座席が気になって、集中力に欠けてしまう。そんな中で、エグモント序曲を聴いても、ふ~んというだけ。
アレレ、フルートの真鍋さんが今日は欠席。あの付け睫毛が見られない。残念。
「第9」は、普通の演奏だった。28歳で、日フィルを振って、普通は良いことなのでしょう。70分と長い演奏時間だったが、楽章間の休みが長くて、その間に指揮者の眼鏡が汗で曇るのか、眼鏡を拭く時間が長い。昔は、第3楽章と第4楽章はほぼ連続して演奏するスタイルが多かったが。
故に、どこで合唱団やソリストが入場するか、ということも、指揮者によって様々だった。
今回は、第2楽章終了後、ゆっくり時間を取って、合唱団もソリストも入場。なのに、第3楽章と第4楽章の間に、時間を取る。
それで70分。若い指揮者だから、早い演奏かと思ったがそうでもなかったし、割とゆったり目。
合唱団、去年より人数は倍増かな。舞台の後部座席に、一人置きに座って、満席状態。
立ち上がって謡い出すと、両手をしっかりと両脇に規律の姿勢でいて、顔は半分マスクで覆われて口元は見えず、身体を揺らすことも無く歌う。見た感じ歌っているかどうかわからない。なんだか、ゾンビのようで、不思議な感覚。
それでもたまに女子の白ブラウスが、お腹の辺りが膨らんだりすると、おお、腹式呼吸が出来ている、なんてね。
ソリストはあまり知った方ではなかったが、バリトンが、お~おーお~、フロインデ、と歌い出すと、大きな、よく響く、良い声。黒田さん、痩せているのに。
全体的には、感動するようなことでは無く、普通の演奏でした。
それでも、名曲だから、気分は上がる。恒例だし。一体、何年、何回聴いたのだろうか、とモノ思い。
その度ごとに、いろんな工夫も見られたりしたけど、今回は、普通。普通で良いのかも知れない。
定期演奏会で、若い指揮者のテストかも。
別枠で、コバケン指揮の「第9」演奏会もあって、そっちと聞き比べると、どうだろうか。
確か、来年5月の第387回横浜定期演奏会で、インキネン指揮の「第9」演奏会がある。
こちらが楽しみだ。12月以外だし、インキネン指揮だし。